タレントのりゅうちぇるが8月19日にインスタグラムにて、両肩に入れたタトゥーを公開。子供が生まれたら家族の名前(TETSUKOとLINK)を体に刻むと心に決めていたという。そして21日には〈こんなにも偏見されるのかと思いました〉と、タトゥーに対する否定的な反応についての驚きを吐露。〈こんなに偏見のある社会 どうなんだろう。仕方ないよね。ではなく、僕は変えていきたい〉と自らの気持ちを明かしている。
りゅうちぇるの思いはともあれ、日本ではタトゥーに対する嫌悪感が強いのは事実。そしてタトゥー否定派は、その嫌悪感を「偏見」と呼ばれること自体が不本意だと感じている。観光庁が2015年に発表した調査結果によると、全国宿泊施設の56%が温泉や大浴場でタトゥー客の入浴を拒否しているのが現実だ。その中で今回のりゅうちぇるの発言に対し、世間の「偏見」を糾弾する芸能人も少なくという。週刊誌記者が指摘する。
「何事にも首を突っ込みたがる田村淳は8月23日にインスタグラムで『人を見かけで判断するなと教わりますよね?タトゥーも同じだと思います』とコメント。眞鍋かをりは22日に『それぞれの価値観なのに、他人のタトゥーにどうこう言う意味がわからない』とツイートしています。また野村周平は21日に『タトゥー入ってたら印象悪い。意味わからない』とツイート。どの発言に対しても賛否が入り混じっている状況です」
こういった、りゅうちぇるを擁護しているかのような芸能人の発言に対しては、タトゥーへの賛否とはまた別の角度からの批判もあるという。週刊誌記者が続ける。
「ひとつには眞鍋のように『人それぞれの価値観』と言いつつ、タトゥーに嫌悪感を持つ人々を一方的に非難するのは矛盾しているという批判です。ほかには自分自身はタトゥーを入れていない芸能人が『タトゥー嫌悪への非難』を行なうことは、単なるポジショントークに過ぎないとの批判もありますね。その点、人気ベーシストのKenKenは22日、『どんな文化だって常に賛否両論。いれてるひとも、いれてないひとも大好きだよ僕は』と22日にツイート。みずからタトゥーを入れているKenKenが賛否両論を語り、“タトゥー擁護派”芸能人は偏見ばかりをあげつらう。そんなコントラストは興味深いところですね」
なお当のりゅうちぇるはタトゥーの有無とは関係なく、盗撮防止などの理由から「日本の温泉や、プールには行かないとおもいます」と説明。温泉やプールでのタトゥー禁止についてはあえて踏み出さないバランス感覚を見せている。タトゥー問題について語る芸能人も、そんなりゅうちぇるの姿勢を参考にできそうだ。
(金田麻有)