さて、「迷将度」では由伸監督にヒケを取らないのが、阪神・金本知憲監督(50)だ。CS争いにギリギリ残ってはいるものの、中日にまくられて最下位の可能性も十分にあるという、寒々しい事態である。とはいえ、今年が昨オフに結び直した3年契約の1年目なのだから、来季続投は既定路線となっている。
今季はとにかく、本拠地の甲子園で勝てないことがモロに響いた。チームOBでもある江本氏も、驚きを隠さない。
「『六甲おろし』の大合唱をバックに勝ち進んできたチームが、ファンの大観衆に萎縮してどうするんだ、と。こんなバカな話はないでしょう。今季の阪神が流れに乗れていないのを物語る、一番の例ですね」
主に3番、4番を任されているのが、福留孝介(41)に糸井嘉男(37)というロートルコンビ。このクリーンアップが象徴するように、今季の戦力面では巨人以上に劣化が深刻だが、それも金本監督の“自業自得”とささやかれている。30年来の男性ファンは次のように憤る。
「若い選手を積極的に使うと言っては、ちょっと打てないと我慢できなくなってすぐファームに落とす。それで強くなれるんかい!? 中途半端な1軍半の選手しかおらんようになったのも全部金本のせいやで!!」
ここでもまた、「若手の育成下手」が大きな問題になっているのだ。在阪スポーツ紙の野球担当デスクも眉をひそめ、やはり「阪神の戦力低下は金本監督の責任だ」と語る。
「16年に新人王になった高山俊(25)は、金本監督の指導でバッティングが崩れ、あげく、その不調がスローイングにまで伝播して、投打でポンコツ化しています。鳥谷敬(37)の後継者として期待された北條史也(24)や、打力を買われて捕手から一塁手にコンバートされた原口文仁(26)にしてもそう。金本監督に見込まれて指導を受けた選手は、その後、ことごとく不振に陥るんです。藤浪晋太郎(24)にいたっては、16年に161球を投げさせられた“懲罰登板”をはじめ、常に過度なプレッシャーをかけられたため、イップスになってしまった。今では『早く阪神から移籍したい』とこぼしているほど折り合いがよくない。金本監督はとんでもない“若手クラッシャー”だったんです」
育てるつもりがツブしていた、では笑い話にもならない。
※本記事は週刊アサヒ芸能10月11日号(10月2日発売)に掲載