10月5日放送の「あさイチ」(NHK)の人気コーナー「プレミアムトーク」に俳優の阿部サダヲがゲスト出演した。トークの中で、阿部の芸名の由来に話がおよび、名字は本名だと言ったのちに、口ごもりながら「名前の由来、言っても大丈夫?」とMCを務めるお笑いコンビ・博多華丸大吉の顔をうかがった。
華丸大吉から「どうぞ」と促されると「阿部定さんって知ってます? それをもじった名前」と由来を説明。「若い方は知らない人は知らないと思いますけど」と言いよどむと、番組アシスタントを務める近江友里恵アナは「え?」と、キョトン顔。すかさず大吉が「説明が難しいから、後でパソコンで(調べて)」と言うと、近江アナは「わかりました。何らかの出来事が?」と無邪気に質問を続けた。
すると阿部が「愛情の深い人。愛情がいっぱい詰まった方です」と言葉を添えたのだった。
阿部定とは、1936年に不貞関係にあった男性を殺害し、その局部を切り取ったことで昭和史に残る猟奇的殺人事件の犯人として広く知られる人物だ。この事件は「阿部定事件」と呼ばれ、1976年10月公開の大島渚監督による藤竜也主演映画「愛のコリーダ」でモチーフに。また、クインシー・ジョーンズが1981年にリリースした“大人の濃厚な愛の交歓”を歌った「The Dude」は「愛のコリーダ」という邦題がつけられ、現在でも人気の高い大ヒット曲になっている。
「番組終了後に『阿部定』をネット検索するであろう近江アナを想像して萌える声がネット上に多く見られましたが、それと同時に『ゲストに対する下調べをしてなさすぎる』『公共放送アナウンサー失格』など厳しい声もあったようです」(テレビ誌ライター)
これをきっかけに、この日は一時「阿部定」がツイッターのトレンド入り。ゲストの阿部より阿部定のほうが注目を集めてしまったようだ。