歌手のASKAが10月11日、「来年のニューアルバム、遅れるかもしれません」と題された自身のブログで“ハッキング被害”を受けたことを明らかにした。
ASKAは2017年5月から6月にかけて、盗聴犯からパソコンをハッキングされたとしきりにブログで告発。何でもパソコンに侵入され、貴重な新曲のデータを削除されたのだという。専門用語を使って詳しく説明したが、プログラマーやSEからは「理解できない説明」との声が上がり、ASKAの妄想ではないかとも言われた。これ以降、ハッキング被害を訴える発言は減っていたが、今回、久しぶりに被害を受けたようだ。
ASKAの話をまとめると、使用しているMacの所有者としての権利を乗っ取られてしまったため、何もできない状態になっているのだという。
「今回も専門用語を使って状況を説明しています。今回は以前の説明よりも理解しやすい。ツッコミどころはありますが、説明に一応筋は通っています。ただ1つだけ気になる点がありました」(システムエンジニア)
それはMacの起動を制限する「ファームウェアパスワード」について述べている部分だという。ASKAはファームウェアパスワードを外から設定されたため、Macを乗っ取られたと明かしているが、このSEによるとネットワーク経由で外から設定するのは、ほぼ不可能だという。
「外から設定できたら、ハッカーが次々とマシンを乗っ取る事件が起きてしまいますよ。パスワードを忘れた場合、マシンをアップルに持ち込んで解除してもらわないといけないんです。これだけで外からの変更、設定が不可能であるとわかるかと思います。そうするとASKAさんのMacは外から乗っ取られたのではなく、ASKAさんに近い人がやったということになります。その可能性が一番高い」(前出・システムエンジニア)
内部の犯行であれば、ASKAのハッキング被害の多くは合点がいくことになる。彼は「ボクのようにターゲットにされると、パソコンの電源を落としていようが、Wi-Fi接続を切っていようが、100%侵入されるのです」と書いているが、Wi-Fi接続を切ったパソコンを外部から乗っ取るのは極めて困難だ。だが、内部の人間なら直接操作すればいいわけで、ネットワークに接続する必要はない。
非現実的であり、妄想ではないかと言われてきたASKAのハッキング被害。だが、「内部の犯行」なら説明がつく。ASKAは攻撃を仕掛けている相手が誰か特定できているというが、実行犯が身内にいるとは思ってもいないのかもしれない。