1999年の放送開始から19年目に突入した、沢口靖子主演ドラマ「科捜研の女 season18」(テレビ朝日系)。01年放送のseason3から平均視聴率は2ケタから落ちることなく、安定した数字をキープしている。
物語は、参考文献こそあるが原作はなく、数名の脚本家によるオリジナル作品。主人公の法医研究員・榊マリコ(沢口)は“科学が真実を教えてくれる”を信条に、ドローンや3Dプリンタ、レーザー盗聴器、顔ではなく、歩く際の姿勢や歩幅、腕の振り方などで個人を特定する歩容認証システムなど、最新の科学技術を駆使し事件を解決するところも見どころの1つだろう。
これら最新技術の用語は、ドラマには似つかわしくないとも思えるテロップを入れることによって、「説明のためのセリフ」に陥らずに、逆にわかりやすくストーリーが展開されていく。
このドラマの魅力をテレビ誌ライターに聞いた。
「まず、沢口扮する榊を中心とした科学捜査研究所のスタッフ、京都府警の土門薫刑事(内藤剛志)らが“事件解決”の1点に集中してブレないこと。そこには、ベタベタした恋愛やなれ合いの人間関係もありません。けれども、強い信頼と正義感でつながっています。犯人の手口が日々狡猾化する中で、それに対抗するように、次々に出てくる最新科学技術は、視聴者の知識欲を満たしてくれる。決してマンネリにならないところが、視聴者を飽きさせないようです」
11月15日の第4話は、女性上司によるパワハラがテーマ。密室で行われるパワハラをどう証明していくのか楽しみだ。