プロ野球選手が書き上げた著書を取り上げ、愛あるツッコミを入れる新刊が近ごろ話題となっている。
「プロ野球バカ本 全く役に立たないブックレビュー!」(朝日新聞出版)を上梓した長谷川晶一氏に、タイトルでもある「プロ野球バカ本」の定義を聞いた。
まず、「主な構成要素」というのが、艶聞や下半身エピソード、ギャンブル、暴力、お金だという。
「特に、“無頼”であることがかっこいいとされていた時代の著作は、コンプライアンス遵守で自主規制がかかる今の時代には考えられないような話を選手本人がしています。また、外国人助っ人が出した本を読めば“野球”と“ベースボール”の違いについて触れていて、それがそのまま日米の文化比較論として読めたりする。近年刊行される若手人気選手の本では若者特有の大言壮語や恋愛論が語られ、読むとちょっとモヤッとした恥ずかしさを感じたりもします。そんなすべてを総称して『バカ本』と呼んでいるんです」(長谷川氏)
例えば、球界でも屈指の“ぶっちゃけエース”として誰もが知る金田正一が84年に出版したのは、なぜかゴルフの技術解説書である「ゴルフにおける人間と技の大研究」(祥伝社)である。
長谷川氏によれば、同書では、プロゴルファーの言動から「勝負師の心得」などを説いていますが、それとは関係ない性的ハラスメントトークも炸裂しているのだという。カネやんいわく、
〈女性を口説こうと思ったら、ゴルフが一番いい〉とのことで、狙った女性と遠出のゴルフに行くたびに〈アイアンで殴られない程度のワイ談〉を繰り出し、〈帰りの19番ホールは暗黙の了解事項〉〈ホール・イン・ワンの確率は、なんと一〇割〉だったと豪語するからスゴい。
このほか、クロマティが原辰徳を酷評していたり、西本聖が古巣・巨人軍を「北朝鮮」に例えていたり…。
盛りだくさんの「バカ本」のエグい中身の紹介と分析は、11月27日発売のアサヒ芸能12月6日号で詳しく紹介されている。