テリー バンドがなくなって、どんなふうにソロ音楽活動を始めたの。
でか美 ソロ活動といっても、やり方はいろいろあるなと悩んだ末に、弾き語りのスタイルと、アイドルみたいにカラオケをバックに歌うスタイルに絞ってみました。バンド時代からお世話になっていたライブハウスに出させてもらった時、試しに1回ずつやってみたんです。
テリー で、結果は?
でか美 「オケで歌っているほうが楽しそうだよ」とみんなに言われました。やっぱり弾き語りだと、楽器に縛られている感じがしたんだと思います。
テリー 動きも限られるしね。その点、カラオケなら自由だから。
でか美 その意見を参考にしてオケで歌っているうちにそのまま地下アイドルみたいな感じで扱われるようになったんです。
テリー なるほど、さっきの「アイドルじゃなくて歌手が目標」の意味合いがわかったよ。でも、最近のアイドルって、グループばっかりでしょう。これは目立ったんじゃないの。
でか美 はい、1人での活動は珍しがられました。しかも地下アイドルだけではなくて、バンド枠に入れてもらって出演することがあったので、そこでけっこうおもしろがってくれる人も多かったんです。
テリー バンドを見に来たところに、急にカラオケ流して、変な名前の女が歌いだしたら、そりゃ気にもなるよ(笑)。
でか美 ですよね。そんな感じで、普通の地下アイドルとは違った注目を浴びたんだと思います。
テリー しかもインパクトだけのイロモノじゃないものね。歌だって、うまいじゃない。
でか美 本当ですか!? 自分では、全然まだまだだと思っているんですけど。
テリー バラエティーで見ているだけの時は、単に話がおもしろい子なのか、と思っていたんだよ。だけどCD聴いたらビックリしちゃって。声もいいし、基礎がしっかりしているよね。
でか美 うれしいです、ありがとうございます! 専門学校の2年間、しっかり勉強させていただいたからだと思います。
テリー バラエティーでも求められたコメントをすごく的確にしゃべっていて、頭がいいよね。学生の頃は勉強もできたんでしょう。
でか美 いえいえ、確かに中3まではそこそこの成績だったんですが、進学校の高校に入ってからは全然ダメでした。テストをしてもいつも学年360人中350番ぐらいでしたから。
テリー わかったぞ、勉強に興味がなくなったからなんでしょう。
でか美 そうなんです。高校を出て東京で音楽をやることを決めていたので、中3の時に「あ、勉強する理由ないな」って。
テリー すごいね、中3でその決断は。
でか美 でも、進学せずに東京へ行くのは親がさすがに許してくれそうもなかったので、専門学校ならギリ大丈夫かな、と。
テリー その勉強のできない高校時代は、どんなふうに過ごしたの。
でか美 いちばんバカなのに、自分から学級委員なんかをやっちゃうような、クラスの中心にいるタイプでしたね(笑)。クラスの他のみんなは難関大学を目指して勉強しなきゃいけないのに、クラスの雑務なんかに関わるのはかわいそうじゃないですか。だったら、大学に行く気がない私がやればいいかな、と思って。
テリー 偉いじゃん。そこまでやれるなら、勉強なんてできなくてもいいよな。