オードリーの若林正恭がMCを務めるバラエティ番組「激レアさんを連れてきた。」（テレビ朝日系）が4月に、現在の月曜23時20分放送から土曜22時10分へと放送時間を繰り上げることが2月25日、発表された。若林は「本当はこの番組は夜11時以降じゃなきゃマズい」と語っているというが、この改編は明らかな失策だとテレビ誌のライターが指摘する。
「この『激レアさん』は、様々な分野から探し出してきたレアな人材をおもしろおかしく紹介するもの。そういった激レアさんたちを若林がディスりぎりぎりにうまくイジるのが持ち味となっていました。しかしプライムタイムだと、過度のイジリは視聴者に不快感を与えかねません。それゆえ台本でガチガチに固めた遊びの少ない演出になる可能性が高く、現在のテイストが薄まってしまいかねないのです」（テレビ誌ライター）
同様に時間帯を繰り上げて失敗した例としては、同じくテレビ朝日系の「しくじり先生 俺みたいになるな！！」が知られている。それなのになぜテレビ朝日は同じ間違いを犯そうとしているのか。その理由は、若林と共に番組をけん引する弘中綾香アナにあるというのだ。
「弘中アナは昨年12月に発表された『第15回 好きな女性アナウンサーランキング』（オリコン調べ）で、初登場にして2位に大躍進。いまやテレビ朝日を代表する人気アナに成長しました。ところが彼女のレギュラー番組は現在、この『激レアさん』1本のみで、いわば“宝の持ち腐れ”状態なのです。昨年9月までは『ミュージックステーション』のサブMCを務めていたものの、入社1年目の並木万里菜アナに交代。そんな弘中アナを飼い殺しにするわけにもいかず、しかも『激レアさん』は弘中アナの絶妙な仕切りなくしては成立しない番組なので、まずはこちらをプライム帯に昇格させたのでしょう」（前出・テレビ誌ライター）
しかしそれなら、弘中アナに人気バラエティ番組を担当させたほうが話が早いような気もするのだが…。そんな疑問に対してテレビ誌のライターが続ける。
「テレビ朝日には『アメトーーク！』のような芸人メインの人気バラエティも多いのですが、それらの番組では女性アナを必要としていません。そして『くりぃむクイズ ミラクル9』など進行アシスタントのいる番組では、現在の担当アナを交代させる理由がなく、ちょうどいい空き枠がないのです。さりとて弘中アナは情報番組には向いていないキャラのため、彼女の人気を利用するには『激レアさん』の昇格が最も手っ取り早い方法だったのでしょう」
ともあれ弘中アナのファンも、番組のパワーが落ちてしまわないことを祈るばかりだろう。
（金田麻有）
