3月10日放送の「ポツンと一軒家」(テレビ朝日系)の平均視聴率が番組最高の17.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録し、同時間帯の超人気番組「世界の果てまでイッテQ!」(日本テレビ系)を2月24日放送回に続き、ふたたび、上回ったことが明らかになった。所ジョージがMCを務める同番組は、日本各地の人里離れた場所に、なぜだかポツンと存在する一軒家には、どんな人物が、どんな理由で暮らしているのかを調査。衛星写真だけを手がかりにその地へとおもむき、地元の方々からの情報を元に一軒家の実態を徹底調査しながら、人里離れた場所にいる人物の人生にも迫っていくという内容だ。
「あの番組は視聴率がいいだけでなく、ウチの『あいつ今何してる?』(テレ朝系)やテレビ東京の『家、ついて行ってイイですか?』、『YOUは何しに日本へ?』などと同じく、ロケはほとんどスタッフだけで行い、そのVTRを出演者が見るというスタイルの番組なので、コストパフォーマンスも非常にいい。その点も局内では非常に高く評価されています」(テレ朝関係者)
もっとも、同番組の好調ぶりはテレビ業界全体にとってはかならずしも歓迎される面ばかりではないようで…。
「最近はいわゆる素人が活躍する番組が増えていますが、その背景には、テレビ不況や番組制作費の切り詰めという問題があります。シビアな話、『ポツンと一軒家』のような低コストの番組が結果を出すと、『金をかけなくてもいい番組は作れる』という風潮が広がることになり、ますます番組制作費が削られることになります。そうなると当然、高いギャラを払って芸能人や有名人を使わなくてもいいという話になり、芸能事務所はもちろん、スタイリストやヘアメイクなど関連業界全体にも影響を及ぼしますからね」(前出・テレ朝関係者)
かつてはバブルな業界と言われたテレビ業界も、時代の流れにはあらがえないようだ。
(しおさわ かつつね)