シロさんとケンジをこれからもずっと見ていたい…。視聴者にそう思わせる最終回が6月28日深夜に放送されたドラマ「きのう何食べた?」(テレビ東京系)。これまではシロさんを演じた西島秀俊に対し「棒演技」という厳しい言葉を投げつける視聴者も少なくなかったが、西島は最後の最後でその屈辱を晴らした。多くの視聴者が内野聖陽演じる乙女なケンジになり替わってシロさんの言葉を聞き、涙せずにはいられなかったようなのだ。
シロさんは最終回でケンジを自身の実家に連れて行き、その帰り道にプロポーズと言えそうな「食いモンは脂と糖分控えてさ、薄味にして、腹八分目で、長生きしような、オレたち」と、2人で過ごす未来を提案。さらに、これまでさんざん新宿二丁目以外でケンジと食事をすることを拒んできたシロさんが、自宅でケンジに髪を切られながら「お前が幸せ感じるなら、これからはカフェぐらい何度でも付き合うよ」とまで言ったのだから、ハサミを手にしていたことも忘れてシロさんを背中から抱きしめたケンジに胸キュンした視聴者は多かったことだろう。
「ケンジがシロさんをバックハグしたのは2回。最初はシロさんの言葉がうれしくてはしゃぎならギュッと。2度目はシロさんをいとおしむようにキューッと。ほんの数秒だけ、自分を抱きしめるケンジを鏡越しで見つめるシロさんが目線のみで表現されましたが、恋人であり家族でもある2人の愛情が確かに見えたように感じました。繊細な感情の移り変わりを大人の役者2人がみごとに演じていたと思います」(テレビ誌ライター)
5月30日にはテレビ東京・小孫茂社長が定例会見で「個人的には続編ができたらいいなあと。スペシャルであれ、続編ができたらいいなあと熱望しております」とコメントしている「何食べ」。視聴者からもあがっている続編や映画化を望む声は、意外と早く聞き入れられるかもしれない。