6月30日放送の「ザ・ノンフィクション ワケあって…坂口杏里」(フジテレビ系)が、放送後も大きな反響を呼び続けている。
元タレントの坂口杏里に密着したドキュメンタリー番組で、取材した女性ディレクターがナレーションも担当。プロのナレーターでないため、涙で声を詰まらせ聞き取りにくい部分もあったが、それが逆に視聴者の心を惹き付けたようだ。
番組では昨年6月に浅草ロック座で踊り子デビューしようとするも、プロ意識の足りなさがあったらしいことから結局デビューできなくなったことや、その3カ月後の9月に自死を図り、その時に泣きながら女性ディレクターにかけてきた電話音声などが紹介された。
「一応、遺書書いたんだけど。本当にけっこうガチで死のうと思って。ドライヤーの線で首をきつく縛って、やっぱ息ができないわけ。口からと鼻から血がバーッて出て」と、文字にすると少々軽薄なムードが漂ってしまうが、視聴者には坂口が生きづらさにもがいている現状や考えの甘さがしっかりと伝わったようだ。
「ネット上には『我慢して男性に体を開くのではなく、時給800円のスーパーのレジ打ちとかをして生きる我慢をしてほしい』『世間から気にかけてもらえることも1つの才能でしょう。でもそこでふんぞり返っちゃダメ。そばにいる人を大切にしてください』『謙虚さと感謝の気持ちを持ちましょう。そばに誰もいなくなってからじゃ遅いよ』など、説教臭くも聞こえますが真摯なコメントが数多く書き込まれています」(女性誌記者)
13年3月に亡くなった母である坂口良子の墓参りで「絶対成功するから」「私もっと本当に頑張るから」などと誓っていた坂口。何を成功ととらえ、何を頑張ろうとしているのか。親身になって杏里を正しい道に誘導してくれる後見人はいないものかと、放っておけなくなる気持ちにさせるところこそ、坂口の魅力なのかもしれない。