「まさか主役をやらせていただくとは」
場内に集まった、ギラつく観客の視線を前に、その美女は自分が「主役」とボケていた。
11月15日に上野オークラ劇場で公開されたピンク映画の舞台挨拶に、美人芸人の鳥居みゆき(38)がサプライズ登場したのだ。
その作品名は、「童貞幽霊 あの世の果てまでイキまくれ」(配給・オーピー映画)。いったい、なぜ、戸田真琴や、きみと歩実ら人気のピンク女優に混じって、鳥居が場違いな登場をしたのか?
実は同作のポスターには、主役と同じ大きさで「鳥居みゆき」の名がクレジットされている。まさかの「ピンク映画出演」を果たしてしまったという形だ。
「鳥居はお笑いでデビューした直後にイメージビデオを出しているし、11年に初主演を飾ったドラマ『臨死!!江古田ちゃん』(日本テレビ系)では、部屋の中をほとんど一糸まとわぬ姿で過ごすという演出が話題になりました。もちろん、テレビなので大事な部分は積まれたミカンなどで隠されていましたが」(ドラマウォッチャー)
秋田生まれの美肌には自信があり、映画の宣伝で「全身にタトゥーメイク」を施して街を歩いたこともあった。
とはいえ、テレビ出演の機会も多い鳥居のピンク映画出演は衝撃である。その役どころとは?
「誰とも共演してないんで、なんの思い入れもないんです」
あろうことか男優だけでなく、女優ともいっさいのカラミはないと舞台上で断言する。その役は「閻魔女王」で、車にひかれて幽霊となった青年に、あれこれ説法を授ける役であるらしい。
それにしても、なぜピンク映画に出演しようと思ったのかとシンプルな質問をされると──、
「マネージャー判断です」
艶っぽい場面はないが、常にアナーキーな活動をする「鳥居戦略」の一環であるということだ。それでも、サービス精神にあふれる鳥居は、こんなアピールをした。
「何度も見てほしい作品です。『激濡れモデル ふしだらな下半身』をよろしくお願いします」
鳥居らしく「併映作品」のほうを宣伝するというオチをつけた。近年、ピンク映画というジャンルそのものが絶滅危惧種になりつつあるが、鳥居のゲスト出演が「バズる」効果をもたらすかもしれない。
「3年ほど前に、若手人気女優の橋本愛(23)が『新橋のピンク映画館に入り浸っている』と公言して話題になりました。女優としての情感を研究するために、堂々と1人で鑑賞していたそうです。その発言が影響して、若い女性にもピンク映画の価値が上がったことがありました」(芸能レポーター)
次は、鳥居自身が体当たりの演技を見せれば、とてつもなく「ヒット&ラ~ン♪」になることは間違いないだろう。