東京五輪押し、ラグビー押し、メドレー押しがことごとく空振り。平均視聴率37.7%の史上最低記録で、まさに“爆死”状態となった2019年のNHK紅白歌合戦。
NHKホールで開催する意味のない盛り上がりに欠けた演出に、過去のヒット曲の中途半端なメドレー、総じて大晦日にお茶の間でゆっくり楽しみたい視聴者を無視した過剰演出など、様々な敗因が語られているが、今年末の紅白は、「一つ間違えると今回以上の視聴率低下は免れないのでは?」との声が多く聞こえてくる。
「このまま行けば間違いなく、次の紅白は年内で活動休止となる嵐の押しがもの凄いことになるでしょう。つまり、今回以上に固定視聴者である高齢者をないがしろにした演出になるとの見方もある。そのため、せめてトリだけは、若者もお年寄りも楽しませられる氷川きよしあたりがふさわしいと言える。たとえば今回、大トリだったことから歌手別視聴率で1位(40.8%)だった嵐を中だるみしそうな中盤に、僅差で2位(40.4%)だった氷川をラストに持ってくれば、高視聴率を維持できますよ」(制作会社関係者)
あの上沼恵美子にも「緊張感がない」と一蹴されてしまった2019年の紅白歌合戦。ファンだけが認めるアイドルじゃなく、どの世代もが認める本物の歌手がトリを務める。そんな原点に帰るべきなのかも。
(塚田ちひろ)