バラエティー番組プロデューサーが続ける。
「動画では、ヘキサゴン時代を懐かしむ発言が多かったですが、引退後も紳助さんはおバカタレントの行く末を気にかけていた。中でも最も気にかけていたのが、同席していた山田です。山田優の弟ながら、私生活の言動がアブなっかしいため、紳助はヤキモキしていた。その彼のバンドメンバー・Nosukeと結婚したのが同じくヘキサゴンファミリーのmisonoなのですから、紳助親分が一肌脱がないわけにはいかない。そのために一時は肩まで伸ばしていたロン毛をバッサリ切り落とし、さっぱりとした表向きの顔となって用意周到にユーチューブデビューを果たしたわけです」
もっとも、動画配信後、misonoがワイドショーに出演し、
「ユーチューブデビューとか、自身のチャンネルを開設するということも絶対にない」
と、紳助自身のユーチューバーへの転身は否定している。
「もちろん実力的には今すぐ紳助さん本人がユーチューブに登場することも可能ですが、彼の真意はプロデュース業など裏方として暗躍することなんです。なにしろ、ヘキサゴンファミリーをはじめ、『行列──』で、後継に指名した雨上がり決死隊の宮迫博之の復帰もいまだ白紙状態。預かりだった明石家さんまとも疎遠になり、唯一頼れる存在なのが紳助だとか。いわば、不祥事タレント再生工場としての役割を担おうとしているんです。コンプライアンスがうるさい現在の芸能界で、不祥事タレントの受け皿として紳助さんが活躍すれば、芸能界の裏のドンとして君臨することもありうる話です」(バラエティー番組プロデューサー)
現在、テレビは地上波をはじめとして、BSやCS放送に加え、インターネット放送局にネットフリックスなどのネット配信業者と、百花繚乱の状態。しかもネットフリックスで村西とおる監督の人生を描いた「全裸監督」が大ヒットするなど、許認可事業である地上波に比べ、かなりコンプライアンスが緩い放送業者の台頭も紳助復帰の後押しをしているというのだ。
「例えばユーチューブならアダルト規制はあるものの、スポンサーのつく地上波とは違い、過激表現などは治外法権の状態です。しかも前科や前歴が問われることもない。かつて、極楽とんぼの山本圭壱が謹慎明けに復帰したのが地方のケーブルテレビでしたが、今やその役割はユーチューブなどの動画配信サイトにとって代わられている。紳助はこれまでも制作費の少ない関西のローカル番組で素人や知名度の低いタレントを使いアイデアで名物番組を作ってきた実績もあるだけに、極端なことを言えば『紳助プロデュース』という冠さえつけば、相当数のアクセスを稼ぐことができるはず。問題があれば軌道修正する器量があるので、成功するのは間違いない」(バラエティー番組プロデューサー)
みずから黒い交際で引退幕引きをした紳助だが、その後も芸能界と闇社会の騒動は続いている。放送作家が言う。
「紳助さんの時代のお笑い界には徒弟制度があり、駆け出しの食えない時代には、師匠が全て面倒を見てくれた。昨年の闇営業などもその徒弟制度があれば起こらなかったと思っています。その点、ユーチューブで若手芸人をプロデュースすれば、紳助を師匠とした徒弟制度で不祥事を未然に防ぐことができる」
芸能界のコンプライアンス問題解決に紳助がいよいよ立ち上がる雲行きなのだ。