ついに首都東京を含め7都道府県に置いて緊急事態宣言が発令された。自粛生活により八方塞がりとなったニッポン列島に、今度は経済危機の赤信号が灯り、コロナ禍よりも恐ろしい未曾有の大恐慌の嵐が吹き荒れるというのだ…。
安倍晋三総理がついに、コロナ対策の最終手段となる「緊急事態宣言」を発令したのは去る4月7日夜のこと。全国紙・首相官邸記者が説明する。
「景気浮揚策が何より最優先となる安倍内閣では、もとより緊急事態宣言だけは避けたい方針でした。麻生太郎副総理兼財務相は『ロックダウンなどしたら経済が完全に止まってしまう』と猛反対していた」
実際、国内景気は昨秋の消費増税以降は悪化する一方、頼みの東京五輪が延期となり、安倍政権が崖っぷちだった。そこにこのコロナ禍が急襲。政府はニューヨークなど海外での医療崩壊を目の当たりにし、ついに決断したという。
「同時に政府は総額108兆円の緊急経済対策を打ち出した。これは09年のリーマンショック後の経済対策と比べて2倍規模となる異例の措置になります。とはいえ、これがまったく自粛と補償がセットになっていない。例えばコロナにより月収が減った家庭に30万円支給することになっているが、その条件は見かけ倒しで、もらえない人は実に多いんです」(前出・記者)
こうした政府の対策を問題視するのが、経済評論家の佐藤治彦氏だ。
「108兆円と言う額に騙されてはいけない。今現在、ホテルや旅館など観光業、スナック、居酒屋など飲食店は今すぐにでもつなぎ資金がほしいところ。ところが政府の対策はこうした溺れている人を目の前にし、『浮き輪を用意したので安心してください。ついては、泳げないことを証明して下さい』と言っているようなものなのです」
そして、先行き不安の自粛生活が長引くほどに、溺れる庶民の前にさらなる地獄が待ち構えている…。倒産・解雇が吹き荒れる「アベノジゴク」とでも呼ぶべき「未曾有の大恐慌」の詳細は、4月14日発売のアサヒ芸能4月23日号で詳報している。