シングルマザー時代の安達を追いかけていた、写真誌カメラマンが、当時の様子をこう振り返る。
「たぶん祐実ちゃんは、辣腕のステージママだった母親の友里さんの助けに期待する、そんな気持ちを振り払ったような気がするね。姉妹のように仲がよかったけど、俳優の黒田アーサーとの結婚を反対されて以降、気まずくなっていたからね」
安達は21歳の時、年齢差21歳の黒田との交際が発覚するも、友里ママの反対もあり、05年4月、3年余りで破局。しかし、その半年後の05年9月には、スピードワゴン・井戸田潤との「できちゃった結婚」を24歳の誕生日に発表。この格差婚は、周囲を大いに驚かせた。
「当時年収500万円の井戸田と1億円の安達ではしかたのない話で、その心配は的中し、09年1月に離婚。井戸田は『離婚の理由がまったくわからない』と言い続けていたが、安達も3歳の娘を抱えて心細い思いだったと思いますよ。祐実ちゃんは幼い娘を友里ママではなく、遠縁の親戚に見てもらうためにみずから車を運転して預けに行っていた」(カメラマン)
「捨ててよ、安達さん。」のエンディングでは、フォルクスワーゲンを運転しながら娘と歌う姿がほほえましいと、アラサー女子から好感を持たれているが、
「当時はブラウンのミニクーパーでした。都内から3時間ほど、時には高速道路を140キロでぶっ飛ばし、送迎をしていた。どこか吹っ切れた感があり、サービスエリアで娘の手を引くグラサン姿の彼女から、男っぽい一面を感じたね」(カメラマン)
仕事の壁も、持ち前の演技力で切り開く。2歳からカタログ雑誌のモデルを務め始め、翌年にはハウス食品の「白雪姫のホワイトシチュー」でCM初出演。10歳の時には同社「カリー工房」CMの「具が大きい」でブレイク、女優活動を本格的にスタートさせた。映画ライターが分析する。
「12歳で映画『REX 恐竜物語』に初出演し、日本アカデミー賞優秀新人賞を受賞。オーディションで彼女を抜擢した角川春樹監督はカメラ度胸に驚き、『彼女は天才だ』と手放しでホメたものでした。彼女が子役のイメージのまま伸び悩むことなく、再び脚光を浴びている理由は、役柄や作品にこだわることがなかったからでしょう」
安達は高校生の時、「主役や座長を夢みるわけではなく、チームの一員としてただ現場を楽しみたい」と語っていたそうで、
「『REX』のあと、本場ハリウッドに渡り、日本未公開の米映画『ザ・ウォーリア・オブ・ウェバリー・ストリート』で日本人留学生役を演じました。1カ月余りの撮影に参加し、映画の魅力や現場の楽しさを味わい、アクトレスに目覚めた。だからこそ常々、『表現者でいたい』と言い、フルヌードでも濡れ場でも『作品に必要であれば』と、言い続けてきたのです」(映画ライター)