やはりその存在は消されてしまったようだ。5月31日に放送された「世界の果てまでイッテQ!」(日本テレビ系)にて、芸能活動を自粛中のレギュラー出演者・手越祐也の姿が1秒たりとも映し出されなかった。
番組の冒頭では、すっかりおなじみとなったリモート出演による出演者挨拶からスタート。各メンバーがひとしきり挨拶を済ませた後、MCの内村光良がおもむろに「一人欠けておりますが、申し訳ございません」と、名前こそ出さなかったが手越の不在を謝罪していたのだ。
「手越の活動自粛は5月26日の火曜日に発表されたもの。そのため視聴者からは《26日より後に収録されたのか》《ずいぶんギリギリなんだな》との声があがっていました。手越について語ったところだけ収録し直したのではとの予測もありますが、内村の衣装や髪型がその前後で完全に一緒なので、その可能性はなさそうです」(テレビ誌ライター)
しかしバラエティ番組では次週予告などの都合から、普通なら一週間以上前に収録を済ませておくもの。新型コロナ禍の現在は収録スケジュールも通常通りとはいかないだろうが、いくらなんでも放送5日前を過ぎてからの収録ではあまりにギリギリすぎるようにも思われる。そんな疑問について、前出のテレビ誌ライターはこんな見立てを耳打ちする。
「今回の出演者挨拶はおそらく1週間以上前に収録されたものでしょう。それは新型コロナ感染から快復した森三中の黒沢かずこが、この日から番組に復帰したことからも明らかです。黒沢は5月18日の月曜日に生放送された番組『ヒルナンデス!』(日テレ系)から仕事に復帰。もし『イッテQ!』の収録が放送5日前以内というペースであれば、24日の日曜日の放送ですでに復帰していたはずです。それがこの日になったということは、今回の収録が26日よりも前に行われていたことは確実でしょう」
しかしならばなぜ、内村は手越の不在を視聴者に向けて謝罪することができたのだろうか?
「出演者挨拶をよく見てみると、各出演者と内村がリアルタイムには会話していないように見えますね。というのも各出演者は内村の発言に対していっさいのリアクションを返していません。つまり出演者の挨拶は先立って収録されており、内村はそのVTRを見ながら現場で進行しているように話しているのではないでしょうか。そうすれば内村だけ収録を遅らせることができ、新型コロナ禍で刻一刻と変わる状況に合わせることが可能になります。そのおかげで手越の不在という緊急事態にも対応できたのではないでしょうか」(前出・テレビ誌ライター)
リモート収録では各出演者の声が別々の音声ソースとなるため、編集で手越の声を消し去ってしまうのも容易なはず。これがスタジオ収録だったら手越の扱いに困っていたのは確実だ。この、「内村だけ別撮り」説がもし事実だとすれば、新型コロナ対策が大きく役立った事例だったのかもしれない。
(金田麻有)