お笑いコンビ・ナインティナインと言えば、ボケ担当の岡村隆史の個性が強く、矢部浩之の印象はどこか薄いように思える。それにしても、矢部はもっと目立ちたいと思わないのだろうか?岡村に嫉妬はないのだろうか…?
キングコング梶原雄太扮するカジサックのYouTubeチャンネル〈カジサックKAJISAC〉に矢部が出演、7月19日投稿〈【神回】矢部さんがテレビでは絶対しない話をしてくれました〉の中でナインティナインが現在のスタイルを築くきっかけになったある番組について明かした。
高校時代、サッカー部で知り合った2人。岡村は先輩、矢部は後輩だった。本当はボケが似合っているのは岡村のほうだと知っていた矢部だったが、ボケは恥ずかしいことを言うほう…という認識だったため、先輩に恥をかかすわけにはいかないと、みずからボケを志願、岡村がツッコミとなった。
ところが、当時通っていたNSC(吉本芸能総合学院)の講師だった本多正識氏の指摘によりボケツッコミが逆転した。…とはいえ、自分も目立っておもしろくなければいけないと考えていた矢部は、雑誌の取材などではおちゃらけたポーズで写真におさまるなど、今とはかけ離れたグイっと前に出るイメージだった。
そんな矢部に転機が訪れたのは、1993~97年に放送された明石家さんま司会の特別番組「明石家さんまのスポーツするぞ!大放送」(フジテレビ系)に出演した際の事だったという。
バスケットボールのフリースロー対決で、笑いを取ることなく真剣にやったらどうなるかと考え、みごとフリースローを決めた矢部。するとカメラがアップで寄り、どうリアクションして良いものかとドギマギしていると、共演の今田耕司が割り込み「うちの後輩です、今入れたん」と、場を盛り上げると、次に岡村が「うちの相方です、今入れたん」とかぶせ、さらにはさんまが「これオレの番組ねん」とたたみかけて爆笑をさらったというのだ。
これを見て矢部は、自分は岡村をおもしろくできたらいいと気付いたのだと振り返った。
いつだったか島田紳助氏が、一見“出しゃばりキャラ”に見える出川哲朗を、場が盛り上がっている時には無理にしゃしゃり出てこないと評していたのを思い出した。ナインティナインをコントロールしているのは矢部のほうなのだと強く認識させられた今回、矢部が“今から第2章”と表現した今後のナインティナインの活躍にも注目していきたい。
(ユーチューブライター・所ひで)