去る6月1日に芸能界からの引退を電撃発表した元AKB48の渡辺麻友。グループきっての正統派として人気を博し、2014年の第6回選抜総選挙では1位に輝いた“まゆゆ”は、引き際の鮮やかさでも正統派を貫いたと言えよう。
そんな渡辺に代表される「正統派アイドル」にはこれまで、どんな顔ぶれがいたのだろうか。そもそも我々がイメージしている女性アイドルはいつごろから存在しているのか、ベテランのアイドル誌ライターがその歴史をひもとく。
「歌手とはまた違った存在であるアイドルが世間に大きく認知されたのは、1971年デビューの天地真理がその嚆矢ではないでしょうか。かわいらしいダンス、テニスウェアなどアイドルらしい衣装、そしてファンが曲の合間に≪真理ちゃ~ん!≫と合いの手を入れるなど、現在にも受け継がれるスタイルすべてを天地は備えていました。彼女は同年デビューの小柳ルミ子や南沙織とともに“新三人娘”と呼ばれていましたが、小柳と南が大人の男性にも訴求する艶気を備えていたのに対し、天地は幼稚園児に至るまで子どもからも人気を博していたという点で、アイドル性は随一だったのではないでしょうか」
その後、70年代末から80年代にかけて松田聖子や小泉今日子、中森明菜といった時代を代表するアイドルが次々と人気を博し、アイドル文化が花開いていく。
「ただし“正統派アイドル”というくくりでいうと、型破りさがウリだった小泉や、大人も惑わす艶気を放った中森は対象外。ここはやはり同年代の女子がこぞって“聖子ちゃんカット”を真似した松田こそが正統派の極みでしょう。郷ひろみと破局し、神田正輝と結婚した85年以降は正統派の枠から外れることになりますが、正統派で居続けられる期間はまさに“花の命は短いけれど”と言えるほどに一瞬の輝き。その意味では14歳での公演デビューから13年にわたって正統派を貫き通した渡辺麻友は、本当に大したものです」(前出・アイドル誌ライター)
発売中のグラビア誌「アサ芸Secret! Vol.65」には、天地や松田、渡辺を含む全30人の正統派アイドルを網羅した「歴代正統派アイドル神ランキング」を掲載。「神7」とランキング入りした面々の顔ぶれをぜひチェックしてもらいたい。