どれほど入念にリハーサルを重ねても、信じられない「放送事故」が起こってしまうのがテレビというもの。松島トモ子を襲った1986年の悲劇を、35年目に自身が振り返った。
「ライオンにかみつかれて、宙に放り投げられて、意識を失ったら10メートルほど引きずられて。全治10日でしたが、3日後には撮影に復帰しました」
このドキュメンタリー番組で、実は松島を襲ったのはライオンだけではなかった。
「最初の事故から10日後に、ヒョウが高い柵を乗り越えて、私の前にうずくまったの。目が合ったせいでヒョウが私に体当たりして、首の骨がガリガリッとくだける音がして、あ、これは死んだと思ったの。第四頸椎粉砕骨折と診断されたけど、あと1ミリずれていたら間違いなく死んでいたか、首から下に一生マヒが残ったかもしれなかったって」
番組タイトルは当初「ライオン聖人」だったが、事故を受けて「それでも私はライオンが好き」に変わったという。
続いて、テレビ東京の人気番組「TVチャンピオン」で長らく司会を務めた中村ゆうじが秘話を語る。
「撮影中に、対戦相手に向かって『おまえが作るのはソバじゃねえ!』と本気で罵り合うそば職人。結果に怒って帰ってしまった偉い和菓子職人…。特に困ったのが、とある料理選手権の決勝戦後、審査方法とその結果に納得がいかずに『オンエアするな!』と大暴れした料理人。ボクにも『この三流芸能人が!』と食ってかかるほど大激怒。結局、優勝者に事情を説明して決勝戦をやり直したら、なんと結果がひっくり返ってしまったんです。当初の優勝者に申しわけなく、悔しかったですね」
9月29日発売の「週刊アサヒ芸能」10月8日号では、ほかにも深夜番組の革命となった「オールナイトフジ」など、数々の衝撃の事故を網羅、大特集を組んでいる。