「縁の下の力持ち」の“堪え顔”は多くのファンの心を打ったようだ。
乃木坂46を年内で卒業する中田花奈が去る9月30日に放送された音楽特番「テレ東音楽祭」(テレビ東京系)にて、シングル曲において初センターを務め、ファンの間で大反響となっている。
中田は1期生として11年8月に乃木坂に加入。12年リリースの2ndシングル「おいでシャンプー」で自身初のフロント入りを果たし、幸先の良いスタートを切るも、以降は選抜落ちが続き、長い時には約3年半もアンダー(非選抜)メンバーに落ち着いていた。
ただ、グループの冠番組など何事にも全力に取り組み、乃木坂を支えてきた功労者の1人とあって、今回は「おいでシャンプー」のセンターに中田を置くという粋な演出を用意。
パフォーマンス前のVTRでは「乃木坂46の1期生の中にシングル曲ではセンターになれないまま、卒業を発表したメンバーが…!」と間違いではないものの、どストレートなテロップを打ち、中田を紹介していた。
これには中田も苦笑いを浮かべていたが、「このご時世でなかなかファンの方に恩返しするようなイベントとか難しいかなと思っていたところだったので、こういう形でファンの方に恩返しできるのかなと思うとすごくうれしく思います」と伝え、満面の笑みでパフォーマンス。
曲が終わると、万感の思いが込み上げてきたのか、中田は眉間にしわを寄せて、涙をこらえる表情を浮かべていた。
そんな中田の姿にファンからも「かなりん、初センターおめでとう」「そりゃ泣くわな」「中田は推しではないけど、泣けた」「テレビの前で全力でナカダカナシカコールさせてもらいました」などといった声が上がり、中田はもちろんファンにとっても記憶に残るパフォーマンスとなったようだ。
「番組では”シングル曲でセンターになれないまま、卒業”とあたかも中田が少数派のように伝えていましたが、むしろセンターを経験しないで卒業したメンバーのほうが大部分を占めています。ただ、こういったステージが用意されること自体は珍しいこと。メンバーやスタッフからも愛された中田の頑張りが評価されての晴れ舞台だったのでしょう」(アイドル誌ライター)
また、間奏部分では中田の名前が入った「ナカダカナシカ」コールが巻き起こることでお馴染みの楽曲とあって、ツイッター上では「ナカダカナシカ」のワードが多数書き込まれ、「#ナカダカナシカ」がトレンド入り。
ファンを会場に入れてのパフォーマンスとなれば、かなり熱のこもったナカダカナシカコールが聞けたことは間違いないだけに、それを中田に届けられないことはファンとしてはやるせないところだが、中田にもファンからの感謝の気持ちはしっかりと届いているはずだ。
(石田安竹)