懸念していた事態は現実となってしまった──。スクープした松田聖子(51)の「あまちゃん」への猛クレーム。その問題となったシーンは「あまちゃん完全版DVD」から、バッサリと消えていた。「不完全版」となったDVDに対して、あまファンからは怒りの声が上がっているのだ。
「『あまちゃんがおもしろい』と評判を聞いて、GWぐらいから本格的に観るようになりました。初回から観ていなかったのでDVDが発売されるのを楽しみにしていたのに、放送であったシーンがなくなっているなんて、信じられない!」
こう話すのは、9月27日に発売された「あまちゃん 完全版BOX1」(NHKエンタープライズ)を購入した40代の男性だ。
聖子サイドがNHKに「あまちゃん」のセリフを巡りクレームをつけたことをスッパ抜いた。そして、その場面が「DVDではカットされるのでは」と懸念していたのだが、まさに的中してしまったのだ。
それは、第38話の天野春子(小泉今日子=48=)が娘であるアキに初めてかつてアイドルを目指していたことを告白するシーンだった。春子は若い頃に自分を夢中にさせたスターの名前を次々にあげて、80年代アイドル史を解説する。そこで、春子は往年の松田聖子をこんなセリフで解説したのだ。
「みーんな夢中だったのよ、聖子ちゃんには。何しろ歌がうまい! もちろんかわいい! ぶりっ子って言葉の語源は聖子ちゃんだからね。かわい子ぶっているのに同性に嫌われない。むしろ憧れの対象だったわけ‥‥」
ところが、DVDを観てみると、「ぶりっ子って言葉の──」以下のセリフは跡形もなくカットされている。
聖子サイドが問題視したのが「聖子=ぶりっ子」という内容であることをキャッチ。そして、業界には「聖子」と一緒に扱ってはいけないNGワードが存在し、その1つが「ぶりっ子」であることも報じた。まさに、その部分がカットされているのだ。
その後、アキが本当にアイドルになる展開が待っていることを思えば、非常に重要なシーンであることは間違いない。そして、親子関係が変化していく最初の契機となる感動シーンでもある。実に残念な結果となったのだ。あるドラマ関係者が打ち明ける。
「このシーンには小泉さんと能年さん、2人の間に貼られた松田聖子のベストアルバムのポスター、この3ショットを撮るために、かなり苦心した演出を施しています。カットされたセリフのあとに、紅白初出場時の『青い珊瑚礁』の本人映像を差し挟むのも、その一環です。もちろん、映像を使用するわけですから、聖子サイドの承認は事前に得ています。セリフの1字1句まで確認させるなんて、これまで聞いたことがありません。とはいえ、聖子さんは昨年の大河にも出演し、歌番組にもたびたび出演するなどNHKとの関係を考えると、聖子サイドの意向には逆らえませんでした」