日米通算182勝をマークし、引退後は吉本興業への「転職」を発表したのが、西武の石井一久(40)だ。
ルーキー時代のユマキャンプ、石井は最終日に選手みんなとロサンゼルスへ買い物に出かけた。そこで担当記者とバッタリ出くわしたのだが・・・・。
「石井は10万円のハンティングワールドの時計が欲しかったのですが、『お金がないんです。カードで買ってくれませんか』と担当記者の1人に懇願。結局、記者が立て替えるという、ほのぼのとしたエピソードを残しています」(前出・スポーツライター)
そんな石井もキレてしまうことがあった。相手は恩師でもある野村克也氏。独身時代、神田うのとの交際について野村氏に苦言を呈されたことから、両者には不仲説が流れていたのだ。それは野村氏の阪神監督時代に表面化したという。
「あまり大きく報じられませんでしたが、敵将としてさんざんヤクルトを批判した野村監督に対して、石井が『好きに言わせておけばいい。どうせ残り少ない監督人生でしょ』と発言したんです。石井が他人を批判したのは、後にも先にもこの時だけではないか」(前出・遊軍記者)
ちなみに、石井の引退について、野村氏は「私が出会った中でも異質な選手」とコメントしている。名将を堂々と批判する選手は、確かに異質な存在に映ったことだろう。