被災地の岩手だけでなく、全国津々浦々までを活気づけた名作「あまちゃん」。その続編の制作を願う声は、日に日に高まるばかりだ。そこで、著名人「あまラー」たちに、続編の構想を練ってもらった。ぜひとも、クドカンさんには参考にしてもらいたい!
まずは、朝昼晩と1話を1日に3度も楽しんできたコラムニストのペリー荻野氏からご発声いただこう。
「私にとって、『あまちゃん』はNHKらしからぬ大胆なパロディが何よりおもしろかった。ですから、次作ではより大胆に、NHK自体をパロディにしてみてはどうでしょうか。例えば、観光協会が北三陸市に大河ドラマを誘致しようと計画するわけです。躍起になる職員をよそに、アキちゃんは『朝ドラ』のオーディションを受けてしまう。そこでは、事務所の社長である春子から『あんた、朝ドラのヒロインなんかセリフが多くって地獄のように大変なんだからね』と罵倒されるシーンを入れて、リアリティを保つのが重要です。そして、そのオーディションでライバルとなるのがGMTの小野寺ちゃん。『あまちゃん』そのものをパロディ化したら、おなかを抱えて笑えそうな気がします」
さらに、ペリー氏は続編だけでなくスピンオフ作品まで構想していた。
「深夜枠での放送がいいですね。劇中に登場した『喫ー、甲斐さん(松尾スズキ=50=)が主役で、『あまちゃん』に登場した80年代アイドルをゲストに迎えて、アドリブ劇を展開するんです。タイトルは『喫茶アイドルへようこそ!』。例えば、太川陽介がテレビ東京の人気番組『ローカル路線バス乗り継ぎの旅』の収録終わりで立ち寄った設定にして‥‥」
もはや脚本家のクドカンこと宮藤官九郎(43)は不要な展開になってきたので、次の提案に移ろう。
続いて、コラムニストの今井舞氏からはこんな妙案が飛び出した。
「クドカンなら攻めの脚本を書くはずなので、もしパート2をやるなら、アキちゃんが北三陸に来た瀬戸内寂聴さんを見て『あ~、かっけー、おら尼さんになる』と別の尼ちゃんが始まるとか‥‥」
海女ではなく尼‥‥。オヤジギャグはこのへんにして、本気で今井氏に続編を考案してもらおうとしたのだが、「あまロス」の禁断症状が表れてしまった。
「放送をしないでも、ずっと『あまちゃん』の撮影は続けてもらいたい。能年さんは北三陸から出さないで、お座敷列車に蟄居〈ちっきょ〉してもらうのが、本人にとっても一番の幸せのはず。そのためには、おカネならドンドン落としていくという40~50代の男があとを絶たないはずです」(今井氏)
ロケ地の久慈市も観光の目玉になるが、どうせなら放送してほしい。そして、今井氏の暴走は年末の紅白予想へと向かう。
「もし能年さんが出演しなかったら、渋谷の街は暴動が起きるどころか、割腹自殺する人だって出かねません。キョンキョン、アキとユイ、鈴鹿ひろ美に『潮騒のメモリー』は最低でも歌ってほしいですね。個人的には、大吉さんの『ゴーストバスターズ』から始まり、GMT5、弥生さんのワンマンショー、夏ばっぱと橋幸夫の『いつでも夢を』、花巻さんの『レディオ・ガガ』も外せないところです。『あまちゃん』だけで紅白が終わってもいいぐらいです」
確かに、今年はあまちゃんオンパレードで除夜の鐘を迎えるのもいいかもしれない。
最後に、経済評論家の森永卓郎氏からは規格外の発案があった。
「私にとって、『あまちゃん』の8割がキョンキョンで占められていました。続編は、あの設定は思い切って全部捨ててしまう。そして、キョンキョン版に切り替えるべきです。来年4月からの朝ドラ枠で『なんてったってアイドル~小泉今日子物語』を放送することを勧めますね。キョンキョンがアイドルとしてデビューし、結婚と離婚も経験して、今に至るまでを『梅ちゃん先生』や『カーネーション』のような女一代記と同じタッチで描くのがいちばんいいと思います。もちろん、脚本はクドカンさん、若き日のキョンキョンは、また有村架純さんに演じてもらいましょう」
森永氏の提案が実現するとなれば、来年の紅白はキョンキョンヒットメドレーが聴けるのは間違いない!
これは「あまロス」になんかなってらんねぇ~。