視聴率20%を超え、社会現象となっているNHKの朝ドラ「あまちゃん」。これを観ないと「1日が始まらない」という“中毒患者”まで出現している。その“禁断症状”の原因は、物語に仕込まれた小ネタの数々だろう。そんな「トリビア」を本誌が解禁。読めば、「かっけ~」と叫んでしまうこと請け合いなのである。
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都会っ子の天野アキ(能年玲奈=19=)が、岩手県北三陸市で海女を目指すところから、この物語は始まった。ところが、アキはなかなかウニを獲ることができず、シーズン最後に初めてウニを獲る。ドラマ最初の名場面となったが‥‥。
なんと実際には、アキは最初からウニをサクサクと獲っていたのだ。
「正しくは『アキは』ではなく『能年は』となります。1カ月間の潜水訓練を積んだ能年はロケ先であっという間にウニを獲ってみせて、合計11個も獲ったそうです」(芸能記者)
能年の透明感あふれる自然な演技に、てっきりアキは素の能年と信じていた視聴者にはガックリな事実だ。しかし、そんな能年自身にも「トリビア」は存在していた。
撮影スタジオの片隅に謎の「能年部屋」がある。
これは、文藝春秋8月号での演出家と能年の対談記事で明かされている。演技に煮詰まった能年が“おこもり”する1畳ほどのスペースを指すそうだ。
そんなに思い悩むなんて、やはり我らがアキはピュアでけなげなのだった。
また、「あまちゃん中毒」に陥った男たちの熱い視線を能年と二分しているのは小泉今日子(47)だ。
そんなキョンキョンが時給1000円でスナックのママになっていた。
残念ながら、これは劇中の話。ドラマ第2週で小泉が演じるアキの母、春子は夫との離婚を決意し、しばらく北三陸に住むことを宣言する。それを聞いたアキの祖母、夏(宮本信子=68=)が北三陸駅構内にある「喫茶リアス」で週3日時給1000円で働くことを条件に出していたのだ。
この「喫茶リアス」は夜になると「スナック梨明日」に姿を変える。必然的に春子はスナックママに‥‥。とはいえ、岩手県の最低賃金は時給653円(12年)。割りのいいバイトである。
そんな大盤ぶるまいの夏だが、実は「喫茶リアス」の経営者ではなかった。
「NHKが発表した『視聴者対応報告』(13年4月)の中で、北三陸駅の駅長や副駅長が制服のまま『喫茶リアス』にいるのは職務放棄ではないかとの視聴者からの質問に答えて、あくまでオーナーは北三陸鉄道であって、夏は雇われ店長という設定だとやや苦しい弁明をしています」(放送記者)
野暮なクレームのおかげで、天野家の「トリビア」が増えたのだった。
◆アサヒ芸能8/5発売(8/15・22合併号)より