怪盗一家「Lの一族」をテーマとしたドラマ「ルパンの娘」(フジテレビ系)が低迷している。11月26日放送の第7話にはシスター姿の殺し屋「ナターシャ」役でモデルの太田莉菜が出演。ゲスト陣の豪華さには定評のある同作だが、視聴率は6.0%に留まっていた。
「昨年7月期の第一シリーズでは平均視聴率7.2%に留まり、今回の第二シリーズではテコ入れのために橋本環奈を投入。しかし平均視聴率は昨年を下回る6.0%へと撃沈しています。今シリーズでは主役の三雲華(深田恭子)に娘が生まれ、Lの一族に跡継ぎができるという展開を軸に進んでいますが、華が母親になったことから前シリーズで話題を呼んだアクションシーンが鳴りを潜め、内容自体がアクションコメディからホームコメディへと変容。頼みの橋本もシャーロック・ホームズを模した探偵衣装や不慣れな京都弁で頑張っており、第7話では同作でおなじみのミュージカルシーンにまで挑戦したものの、その効果が数字には表れていないようです」(テレビ誌ライター)
このように視聴率的には冴えない「ルパンの娘」だが、実際には視聴者から高い評価を受けているというのだ。
言われてみれば、前シリーズの平均視聴率が7%台だったにもかかわらず新シリーズが制作されたのも驚きだが、そこにはちゃんとした理由があるという。
「本作の特徴は『タイムシフト視聴率』の高さ。録画や見逃し配信での視聴数が多く、総合視聴率で見ると実はけっこうな人気ドラマと言えるのです。その証拠に民放公式ポータルサイト『TVer』のランキングでは全番組中で29位にランクイン。ユーザーが見たい番組を登録しておく“マイリスト”では50万超の登録数となっており、これは人気バラエティの『テレビ千鳥』と『ゴッドタン』に次ぐ第3位につけており、ドラマ部門ではトップとなっています。いまやテレビ番組もネットで見るのが当たり前の時代において、『ルパンの娘』は時代に即した実績を残していると言えるでしょう」(前出・テレビ誌ライター)
そんな「ルパンの娘」を録画や見逃し配信でチェックしているのはどんな視聴者なのだろうか?
「番組を支えているのはおそらく、子供も含めたファミリー層でしょう。木曜22時という放送時間のため子供がリアルタイムで観ることは難しいのですが、内容が子供にもわかりやすいドタバタコメディなので、週末に家族で楽しむケースが多いようです。第7話でも橋本環奈がミュージカル風に歌い出す場面や、ちょっとした小ネタに子供たちが爆笑。アクション要素があるとはいえ暴力的なシーンは少なく、恋愛要素についても妙なひねりがなく、わかりやすい立て付けになっているので、家族そろって安心して視聴できる内容が支持されているようです」(前出・テレビ誌ライター)
第二シリーズではヒロイン・深田のボリュームある胸元があまり強調されなくなったが、それも家族向けを意識したからだろうか。「Lの一族」の跡継ぎである杏を演じる子役・小畑乃々もわかりやすい小学生らしさを発揮しており、世間の親たちをほっこりさせているようだ。
(金田麻有)