先ごろ、8月に東京・府中市の病院で小脳出血により57歳の若さで死去していことがわかった、コラムニストの宅八郎さん。
宅さんは1990年代、“オタク文化”が注目されるさなか、長髪にメガネ姿、森高千里のフィギュアに紙袋を持つ衝撃的なキャラで「オタク評論家」として一躍脚光を浴び、「天才!たけしの元気が出るテレビ!!」(日本テレビ系)や「とんねるずの生でダラダラいかせて!!」(フジテレビ系)など多くのバラエティー番組に出演。お茶の間にインパクトを与えた。
「その後、2000年代にはみずから作詞作曲を手掛ける『ハチロック』でのバンド活動や撮影会のイベントも手掛け、04年、歌舞伎町のホストクラブに勤務したことが番組で取り上げられ話題となりました。07年には渋谷区長選に出馬し、落選はしたものの5000票以上を獲得して世間を驚かせましたね」(エンタメ誌記者)
12月5日に放送された「ナイツのちゃきちゃき大放送」(TBSラジオ)では、友人を通し宅さんをよく知るというコラムニスト・えのきどいちろう氏が出演。宅さんは当初、過激なキャラで売ってはいたものの実は“演じている”部分が多く、実際の性格はナイーブでもあったと明かしている。
「さらに“宅八郎”を名乗る前、バルタン星人の格好で就職活動をして落ちまくっていたエピソードが紹介されていましたが、宅さんといえば“マジックハンド”もトレードマークの一つ。これについてナイツの塙宣之が『あのマジックハンドって、バルタン星人の名残り?』とも指摘していました。これに、えのきど氏は“わからない”としていましたが、宅さんはこれについて、『敬愛する』というスタンリー・キューブリック監督の『博士の異常な愛情』の主人公・ストレンジラヴ博士の片手が義手だったことに着想を得たと、ブログで明かしています。ただ、そうした説明も“演じていた”一つだったのかもしれませんが…」(前出・エンタメ誌ライター)
いずれにせよ世間に強烈な印象を残した点で、宅さんの思惑は大成功だったということだろう。