阪神タイガーズ、西武ライオンズで活躍した、元プロ野球選手の田淵幸一氏。
プロ通算474本塁打は、現・巨人の終身名誉監督の長嶋茂雄氏の444本塁打を上回る成績であり、金本知憲氏が2012年に阪神タイガースで476本塁打を記録するまで、NPBのベスト10入りを果たしていた名スラッガーの1人だった。
そんな田淵氏が、元プロ野球選手・石毛宏典氏のYouTubeチャンネル〈石毛宏典サブチャンネル〉に出演し、巨人戦でホームランを放った後、ベースを回る際の、ファースト王貞治氏(現・福岡ソフトバンクホークス会長)と、サード長嶋氏のリアクションの違いについて明かした。
1月2日に〈【田淵幸一】HRを打って分かった王貞治さん、長嶋茂雄さんの違い〉とタイトルがついた投稿回がそれで、ある巨人戦で自分がホームランを放った後のことについて田淵氏はこう振り返った。
「一塁回る時、いつも王さんの顔見るんだよ」
しかし、当時、田淵氏とホームラン王争いをしている立場の王氏は腕組み足元を見つめ、目が合うことはなかったそうだ。
ところが、サードの長嶋氏は「田淵クン、よう打ったね~」と陽気に語りかけて来たそうで、「それから長嶋さんのファンになってさ…」と、石毛氏の笑いを誘いつつ、当時を振り返ったのだった。
1973年には、4月26日、5月9日、10日の巨人戦で7打席連続本塁打(死球を1打席挟む)を放つという快挙を遂げた田淵氏は、「王さん、長嶋さんの前で打つ。オレのホームランを見せてやるんだ」との意気込みでバッターボックスに立っていたと振り返っている。
偉大な選手は、その存在感だけで、また偉大な選手を生み出す─。まさに意味深く、興味深い投稿回であった。
(ユーチューブライター・所ひで)