それでは、上白石姉妹の経歴を見ながら、その人間性に迫ろう。
姉妹は鹿児島県鹿児島市出身。父親は社会科の教師で、母親は元音楽教師でピアノの先生という「お堅い」家庭で生まれ育った。姉妹以外にきょうだいはおらず、4人家族だ。萌「音」、萌「歌」という名前は「音楽に親しんでほしい」という母親の思いから名付けられたそうである。
06~08年に父親がメキシコの日本語学校に勤務するため、上白石一家はそろって移住。萌音は8~10歳、萌歌は6~8歳という多感な幼少期の3年間を、ラテンの陽気な歌と踊りが街中にあふれるメキシコで過ごすことになる。
「教育者の両親のおかげか、姉妹はのびのびと素直ないい子に育ちました。2人とも礼儀正しく、愛想もいい。現場ではスタッフとも気さくに話しますし、差し入れのお菓子などを周りの人たちと『おいしそう☆』などとコミュニケーションをとりながら、無邪気に食べています。監督やプロデューサー、共演者たちからもかわいがられ、スタッフ受けも抜群なため、一緒に仕事をしたいとオファーがひっきりなしなんです」(テレビ局関係者)
今や萌音に脚光が当たりがちだが、デビュー時は萌歌のほうが格上で、事務所の期待度も高かったと言われている。萌音が12歳、萌歌が10歳の際に出場した11年開催の「第7回東宝シンデレラオーディション」では、萌音が「審査員特別賞」だったのに対し、萌歌は「グランプリ」を受賞しているからだ。
テレビ局関係者が続ける。
「2歳しか変わらないので比べられがちですが、姉妹仲はとてもいいんです。鹿児島から上京して以降、ずっとマンションで同居していますし、一緒に料理を作るなどして、協力し合って暮らしています。萌音は明治大学を卒業した才女で、真面目な学術派。萌歌は明治学院大学で美術史の勉強をしており、アートや音楽に興味がある感覚派。根本的に違いがあり、それがかえって2人の関係をよくしているみたいですよ」