NPBにおいて、被死球数歴代1位は「196」の清原和博氏である。2位は「166」の竹之内雅史氏、3位は「161」の故・衣笠祥雄氏と続くが、清原氏の被死球数は圧倒的であり、「避け方が下手なのでは…」といった憶測も飛んでいるようだが…。
みずからのYouTubeチャンネル〈清ちゃんスポーツ〉で、清原氏が死球について言及している。2月3日に〈藤川ごめんな!!俺は球児を尊敬している【涙の対談最終章】〉とタイトルをつけた投稿回を観てみよう。
まず、清原氏はバッターとして打席に立つ時の心構えをこう論じている。
「投手に対して、三振がイヤでセカンドゴロ打つようなことしたくないんですよ。実際、僕、三振日本一(1955三振)ですから。死球も多かったですし。よく言われるんですよ、避け方がヘタクソだったとか…。避けなかっただけなんですよ」と驚きの告白。続けて「僕に当てたりすると、その後のバッターがものすごい打つんですよ」とも口にした。
ゲストで招かれていた元プロ野球選手の藤川球児氏もこれを受けて、「打つと思います」と首を縦に振り、「リーチ掛かってます。結局、清原さんに当ててるので、次の打者が誰であれ当てたら乱闘になるわけです」と語った。
つまり自身が投手であるという立場として藤川氏が言うには、次の打者には積極的に内角に攻め辛くなることからバッター有利に働くと指摘したのだった。
一見、豪快な言動から独善的な印象を受ける清原氏だが、チームプレーに徹する象徴が死球であることが認識できた。死球「196」は名誉の数でもあるのだとあらためて思い知らされる興味深い回であった。
(ユーチューブライター・所ひで)