阪神一筋15年の元プロ野球選手・掛布雅之氏と言えば、3度の本塁打王に輝くスラッガーで、1979年、48本塁打で初本塁打王のタイトルを奪取。この「48本」は、故・藤村富美男氏の46本を上回り、85年にランディ・バース氏が54本で更新したが、日本人選手としては現在も球団記録となっている。
その掛布氏が、主に広島カープで活躍した元プロ野球選手、高橋慶彦氏のYouTubeチャンネル〈カープよしひこチャンネル〉に出演。元は中距離打者だったと言う掛布氏が、長距離打者に生まれ変わるきっかけとなった人物、さらにはその人物が世界のホームラン王である王貞治氏(巨人)以上のホームランバッターだと衝撃の発言をしている。
同チャンネルの8月16日付け投稿回〈【阪神タイガース】掛布雅之さんコラボ第2弾!掛布さんはホームランを狙っていなかった?!その真実とは【高橋慶彦】【カープ】〉を観ると、その人物とは、ホームランアーティストの異名も取った田淵幸一氏だった。
68年ドラフト1位で阪神に入団した田淵氏は、79年に西武に移籍した。田淵氏に代わって主砲を務める責任感から長距離打者となるようにスピンをかけて打ち返すなど、ゴロを打たない訓練を積んだという掛布氏が、「日本のプロ野球、長い歴史があって、数多いホームランバッターいましたけども、本当のホームランバッターって田淵さんじゃない?王さんじゃないでしょ?」と訊ねると、「王さんは“ゴン”ですからね」と、高橋氏。勢いで打ち返す王氏とは違い、田淵氏は絶妙な角度で打ち上げるスペシャリストだったと賞賛したのだった。
ちなみに、世界記録となる王氏の868本に対し、田淵氏の本塁打数474本は日本プロ野球歴代11位。ともあれ、いかに田淵氏のホームランが美しい放物線を描いたのかと、しみじみ感じさせてくれる見ごたえのある回だった。
(ユーチューブライター・所ひで)