「握手会襲撃事件」が起きたのは5月25日、岩手・滝沢市の岩手産業文化センターで開催されたAKBの握手会でのことだった。川栄は、同じ持ち場の入山杏奈らとともに、ファンに交じって並んでいた24歳の無職男性から突然、刃渡り約20センチののこぎりで切りつけられて右手親指などを負傷。病院に運ばれて緊急手術を受ける事態となった。
スポーツ紙芸能デスクは、この間の苦悩する姿を目撃している。
「2人とも手術は無事成功し、翌日の夕方には揃って退院した。その後しばらくは、負傷部位をギプスで固定したまま芸能活動を行うことになりました。川栄は気丈に振る舞っていましたが、当然のことながら事件で負った精神的ダメージは大きかった。さらには被害者であるにもかかわらず、事件の影響で握手会が再開されないことをなじる、心ない一部ファンの声にも心を痛めていたのです。それでもAKBを愛する気持ちが強かったため、約10カ月間も悩み、最終的に卒業を決断したんです」
結果的に女優道を邁進することになったが、今となっては世間を揺るがす大事件の被害者だったことを感じさせないのも、川栄という女優の凄みだろうか。
文字どおりの修羅場をくぐり抜けてきたものの、その後もスキャンダルに見舞われた。
19年5月、舞台「カレフォン」でのW主演をきっかけに交際した廣瀬智紀との結婚と第1子の妊娠を発表。いわゆる「デキ婚」である。恋愛禁止だったAKB出身者としてはセンセーショナルにも思えたが、世間は祝福ムードだった。しかし胸をなで下ろしたのも束の間、そのわずか5日後には、夫・廣瀬の結婚前の「二股交際疑惑」が報じられてしまったのだ。
これには、さすがの川栄も動揺を隠しきれなかったのか、炎上して数時間後には削除したものの、自身のツイッターにこんな書き込みをしてしまう。
〈本当のことは本人にしかわかりませんからね。事実でも事実じゃなくても人に恨まれる事をしたんでしょうね。過去はバカ人間ですね! 今後頑張りましょうか〉さらには〈でもね、私はどんなに嫌な思いをしてもどんなにムカついても世間に公表するのは絶対に違うと思う。それでスッキリしなくない? 幸せになる人っていなくない? 私はね今パワー2倍なの! 大丈夫よ〉などと、夫や相手女性に対して怒りを爆発させたのである。
あの騒動から1年10カ月、現在の夫婦関係が気になるところだ。事情を知る民放局スタッフが語る。
「19年11月には無事にお子さんが誕生した。先のツイッターで川栄は夫の二股交際を“過去”として語っており、“次はない”ことを前提に、ぶちまけたことで気持ちを整理したようです。産休後の派手な活躍ぶりを見ていると、夫が育児や家事にも協力的なことが想像されます。離婚の話は聞こえてきませんね」
今や、AKB卒業生でも勝ち組。虚と実の間を巧みにかき分けながら進化を続ける、人妻ママ女優には今後も要注目である。