博多華丸・大吉がMCを務める「あさイチ」(NHK)。
5月7日の放送では、ゲストに、NHK朝ドラ「おちょやん」のヒロイン・千代役の杉咲花が登場した。
「あさイチ」のオープニングでは、MCによる朝ドラ受けのコメントが定番となっているだけに、7日の放送を受けてすぐに現れた杉咲に華丸・大吉は興奮気味だった。
「『おちょやん』は今週はラストに向けて、ヒロインの40代を描いていますから、実年齢で23歳の女優・杉咲花として登場したのを見て、『さすが役者さん』『若返りだね』『こんな可憐な少女が成り代わってたんですね』とふたりして、感動していました」(エンタメ誌ライター)
華丸・大吉は、芸人らしく「どっちが演技なんだ?」「あっちが演技だって!」などというボケつっこみで興奮を表現していたが、視聴者からのリアクションも華丸・大吉と同様、その演技力には称賛が集まっていたようだ。
「『おちょやん』は朝ドラとしては、平均視聴率がやや低いと言われてきましたが、一貫して主演の杉咲の演技の素晴らしさが指摘されていました。一般的に、実年齢より老けた役では、老けメイクが不自然で違和感があったり、メイクが自然でも年齢を積んだだけの経験や落ち着き・貫禄が身についておらず、セリフが空回りしてしまうことも多く、役者にとっては、本当に大変なことなんです。杉咲演じる千代は、老けメイクにしなかったため、数年後の場面に変わった当初は、“転換が急すぎて、あまり変わらない“という声もあったものの、劇中劇のお母ちゃん役や40代の役柄の好演でその声はすぐに消えてしまいました。見た目は若いのに、経験を積んだ女性のどっしり感というか、年輪を経た女性ならではの肝の据わった感じというか、そんな安定感が演技から感じられましたね」(前出・エンタメ誌のライター)
「おちょやん」を見終わってすぐのヒロイン登場は対比が鮮明で、あまりの違いに、華丸・大吉が感動、興奮するのも、もっともといえるだろう。
視聴率は今ひとつふるわなくても、「おちょやん」ではダメ父(テルヲ)を演じたトータス松本氏や不貞離婚となった夫(一平)を演じた成田凌氏が視聴者から憎まれるという現象が起きて「テルヲ憎んで、トータス憎まず。一平憎んで成田憎まず」という言葉がネットで流行したり、ヒロインを追い出す継母を演じた、宮沢喜一元総理大臣の孫・宮澤エマが憎まれたり、と朝ドラ役者にとってはある意味、「役者冥利につきる」視聴者からの反響の大きい作品となったようだ。
(伊藤その子)