「先日、都内の花屋で早朝ロケが行われたのですが、松たか子さん(43)はハイテンションで、店頭の花を見て『わ~』と嬌声をあげていました。さらに別日、都内のパン屋での撮影時には、行き交う人々が、松さんだとすぐに気づいて見惚れていましたよ。ドラマではバツ3で中学生の娘がいる設定ですが、現場スタッフの体調を気遣ったりと母親らしい振る舞いで周囲を和ませています」(芸能関係者)
こうした現場での高評価とは裏腹に、視聴率が伸び悩んでいるのは「大豆田とわ子と三人の元夫」(フジテレビ系)。住宅建設会社の社長に扮する松が、3人の元夫に振り回されながらも奮闘する姿を描いたロマンティックコメディ。7.6%の第1話以降、5%~6%台と「ドン底状態」が指摘されているが、ドラマ解説者の木村隆志氏はこう語る。
「松たか子と松田龍平が共演し、坂元裕二氏が脚本という布陣は、17年に放送され、数々の賞に輝いた『カルテット』(TBS系)と同じ。実はこの3人に加え、同作のプロデューサーもまた、カンテレに転職する形で『大豆田─』の陣頭指揮にあたっています。たとえ世帯視聴率は振るわなくても、熱狂的なファンを獲得しており、今後は映画化やスピンオフ作品の配信、グッズ販売などで再び旋風を巻き起こすかもしれません」
数字が悪ければ叩かれる。これも主演女優の宿命かと思いきや、前出・木村氏はこんな見解を披露する。
「世間では世帯視聴率ばかりが取り上げられがちですが、テレビ局の営業の現場ではほとんど使われていません。コアターゲットやキー特性など、呼び名は違いますが、ほぼすべてのテレビ局が13歳から49歳などの視聴者層に向けた番組作りを進めていて、視聴率が低いから失敗という見解は時代遅れ。視聴率で10%を取るよりも、ツイッターで世界トレンド1位になったほうがスポンサーのニーズに合っているという見方もできます」
5月11日発売の「週刊アサヒ芸能」5月20日号では低視聴率ドラマの現場に肉薄。最新のテレビ事情をまじえてリポートしている。