タレントの杉本彩が5月31日、自身の団体である「公益財団法人動物環境・福祉協会Eva」のツイッターを更新。その投稿内容が物議を醸している。
杉本は「動物に苦痛やストレスなど多大な負担を強いるこのばんえい競馬の廃止を決断し、ばん馬を廃馬にすることなく余生を全うさせる手段を検討して頂きたく、Evaは、56の動物愛護団体等と共に、ばんえい競馬廃止の要望書を帯広市長に提出しました」と報告し、真剣な表情で腕を組む姿の本人の写真をアップしている。
杉本は昨今、芸能活動の方は控えめとなっているが、一方で反毛皮広告のモデルを務めたり、動物実験を行わない原料を使用した化粧品をプロデュースするなど動物愛護方面での活動に注力。14年に「Eva」を立ち上げている。
「今回の要望書提出は、4月18日に帯広市で行われたばんえい競馬の新馬を対象とした能力検査で、騎手が馬の頭部を蹴ったとして批判を浴びたことが発端。その騎手の行動については、馬が砂地に頭を突っ込み肺に砂が入り込む危険な状態を防ぐため、馬の状態を起こそうとしたものとされますが、市のばんえい振興課は『いかなる理由であれ認められない』として同騎手に戒告処分を下し、騎手も反省しきりの様子です。しかし、この様子はYouTubeで流されていたことから、ネット上では《動物虐待だ!》との批判が一斉に上がっているんです」(スポーツライター)
4月29日には主催する帯広市の米沢則寿市長が定例記者会見で謝罪。翌日の市の会見では、農政部が「競争を中止するような考え方の整備をする必要がある」とコメント。監視体制の強化や研修会による教育指導徹底などで、再発防止に努めるとしている。
そんな矢先の“要望書提出”だったわけだが、杉本のツイートとには賛同する意見は見られるものの、一方で《やめろと言うのは簡単》《競馬の売上の一部は畜産の振興などに貢献し、地元の観光の肝にもなっている。そこをどうするのか、まず提案して欲しい》《ばんえい競馬がなくなれば、出ている馬は全て殺処分だろう。手段を検討してほしいって、手段をそっちが提案するべきでは》といった声も多く上がっている。
ネット動画やSNSの広がりによって浮かび上がったとも言える、ばんえい競馬の課題。杉本の行動により、さらに波紋を呼びそうだ。