たとえ独立しても安泰が約束されているわけではない。水卜アナもそうした事情を汲んで、周囲には、
「失敗して大食いタレントのような扱いを受けるのは嫌だ。自分は局アナだからこそ人気を集めるのであって、フリーに転身したらすぐに飽きられる」
と、不安を覗かせていたという。
そんな水卜アナを入社から見守り続けてきたのが、現日本テレビ放送網社長の小杉善信氏。90年代に「24時間テレビ」を手掛けてドル箱コンテンツにした立役者と知られ、水卜アナは14年から7年連続で総合司会を務めている。
「昨年のコロナ禍で『24時間テレビ』の放送を発表すると、世間からは容赦ないバッシングが浴びせられました。それでも水卜アナは、制作発表の会見で批判の矢面に立ち、チャリティー番組をやる意義を切々と訴えて、世間の逆風を弱めてみせました。小杉社長も恩義に感じているに違いありません」(日テレ関係者)
結果的に番組は感染者を出すことなく無事に完走。クラスター感染でも起きようものなら、水卜アナの好感度キャラが崩壊しかねない大博打でもあった。
「この時点で、すでに水卜アナは永久残留を決めていたともっぱら。小杉社長は水卜アナに対して、将来のアナウンス部長、さらに局の幹部の席まで用意する密約を結んだのではないかという噂も駆け巡りました」(日テレ関係者)
小杉氏は6月29日の取締役会をもって副会長に就任予定で、依然として局内に大きな影響力を持つ。
「1000万円プレーヤーが当たり前のフジテレビやテレビ朝日と比べて、日テレの局アナは給与面であまり恵まれていないというのが定説でした。ところが近年、給与改革が進められ、アナウンサー職の勤務手当が大幅アップ。早朝の帯とゴールデンで2本のレギュラーを持つ水卜アナは、諸手当を含めて年俸1500万円以上と言われています。すでに給与は幹部クラスで、フリー転身に旨味を感じないのも当然です」(日テレ関係者)
超優遇年俸と「幹部密約」の浮上で、水卜アナの独立報道はこれで読み納めとなりそうだ。