スポーツ

掛布雅之「秋季キャンプで“伊藤隼太”に注目」

20131128g

 秋季キャンプインから早くも2週目に突入し、若虎の育成もいよいよ本格化してきました。

 僕が見ているところでは新井良太、大和、上本博紀、今成亮太など、今年一軍で活躍した選手たちの他にも森田一成に北條史也、中谷将大など注目株が多く在籍しています。

 現在、新聞報道でも私が選手たちを「小バース」「小新庄」「小掛布」などと呼んでいると出ていますが、これはただ単に彼らをホメているだけではありません。キャンプ中の選手のモチベーションを上げるために付けた名称でもあるのです。

 それらの選手の中で、私が注目しているのは伊藤隼太です。彼とは昼間の練習以外に夜間でのマンツーマン指導をしていますが、彼の凄みは継続する力、そしてその練習量に耐えられる肉体にあります。この2点は野球スキルを上げていく中で、絶対に欠かせないポイントでもあります。

 毎日、同じ練習をしても彼はまったく嫌がるそぶりを見せません。グラウンドでも苦しい顔一つせず、弱音も吐かずにスイングを振れるのは、彼が持ち合わせた一つの才能です。

 以前も書いたとおり、今回のキャンプの最大のテーマは“体をレベルに”です。各選手は毎日、1000本のスイングを目標に練習に取り組んでいます。伊藤も肩、腰、膝をレベルに回転できる意識を持ってのスイング練習に重点を置いています。そうすることで、下半身の体重移動の調整ができ、バットとボールがよいポイントで当たる確率も上がってくるのです。

 けれど、伊藤には修正すべき点があります。スイングの際に左肩が下がってしまう癖です。これは今年のレギュラー陣も苦しんだ個所でもありますが、彼の場合、スイングの時に首がやや後ろに倒れてしまう傾向もあり、それが左肩が下がってしまう要因にもなっているのです。

 ただ、この時点で首の動きを指摘してしまうと、バッティング練習でよけいな意識を持たせかねません。現段階では、あえて首への注意はするべきではないと私は判断しています。

 では、首の矯正をせずにいかに伊藤の左肩を上げさせるか。それがレベルでのスイングなのです。

 レベルとは読んで字のごとく、水平にバットを振ることです。理想はコマのように軸をしっかりと保った回転。このバッティングが可能になれば、自然と彼の左肩も上がってきます。レベルでのスイングは、いい意味での連鎖反応を起こす練習なのです。

 彼の欠点は左肩が下がるだけではありません。それがトップの位置です。彼はバットを構えた際、ややトップの位置が浅い。これにはテイクバックの修正が必要となってきます。感覚的には弓矢を引くような形でバットのトップを深く持っていくようにしなければいけません。

 そのためには、まずスポンジボールを使ってゆっくりとスイングをさせて、「今、やや膝が折れていた」など細かく指摘していくのがいちばん効果的です。

カテゴリー: スポーツ   タグ: , , , , , , , , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    なぜここまで差がついた!? V6・井ノ原快彦がTOKIO・国分太一に下剋上!

    33788

    昨年末のスポーツニュース番組「すぽると!」(フジテレビ系)降板に続いて、朝の情報番組「いっぷく!」(TBS系)も打ち切り決定となったTOKIOの国分太一。今月30日からは同枠で「白熱ライブ ビビット」の総合司会を務めることになり、心機一転再…

    カテゴリー: 芸能|タグ: , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<寒暖差アレルギー>花粉症との違いは?自律神経の乱れが原因

    332686

    風邪でもないのに、くしゃみ、鼻水が出る‥‥それは花粉症ではなく「寒暖差アレルギー」かもしれない。これは約7度以上の気温差が刺激となって引き起こされるアレルギー症状。「アレルギー」の名は付くが、花粉やハウスダスト、食品など特定のアレルゲンが引…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<花粉症>効果が出るのは1~2週間後 早めにステロイド点鼻薬を!

    332096

    花粉の季節が近づいてきた。今年のスギ・ヒノキ花粉の飛散量は全国的に要注意レベルとなることが予測されている。「花粉症」は、花粉の飛散が本格的に始まる前に対策を打ち、症状の緩和に努めることがポイントだ。というのも、薬の効果が出始めるまでには一定…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , |

注目キーワード

人気記事

1
上原浩治の言う通りだった!「佐々木朗希メジャーではダメ」な大荒れ投球と降板後の態度
2
フジテレビ第三者委員会の「ヒアリングを拒否」した「中居正広と懇意のタレントU氏」の素性
3
3連覇どころかまさかのJ2転落が!ヴィッセル神戸の「目玉補強失敗」悲しい舞台裏
4
ミャンマー震源から1000キロのバンコクで「高層ビル倒壊」どのタワマンが崩れるかは運次第という「長周期地震動」
5
巨人「甲斐拓也にあって大城卓三にないもの」高木豊がズバリ指摘した「投手へのリアクション」