「少年時代の壮絶な障がい者イジメ」をデビュー後に“嬉々として”語ったとして、その人間性が糾弾され、決まっていた東京五輪開会式の音楽担当を辞退したミュージシャンの小山田圭吾。
その後のイベントも中止になるなど、芸能活動に大打撃を受け、今後を危惧したのか、9月18日に公式HP、SNSなどで長文の「釈明文」を発表した。そこで、問題の記事が作成された経緯説明や、過去の自分の不甲斐なさ、イジメた相手へ改めて謝罪したい気持ちなど、現在の気持ちを吐露していた。
しかし、謝罪文には、報道にあった「イジメ」の特にひどい内容の一部について〈私が行わせたり、示唆や強要をしたといった事実は一切ありません〉などの言葉があり、その後に理由や経緯が書かれていても、やはり、弁解じみて捉えられたとみられ、ネット上では、〈結局言い訳してるだけ〉〈自分はしてなくても傍観してたんでしょ〉と、世間の反応は冷ややか。イメージ回復には程遠い印象だったようだ。
ところが一転、音楽業界の巨匠・坂本龍一がこの問題に意外な形で言及したことが“ウソでしょ”とばかりに大きな波紋を呼んでいるという。
「21日、坂本が自身のインスタグラムで小山田さんの釈明文に、《読みながら少し泣けてしまった》《なかなかこれほど真摯な文章は書けるものじゃない。よほど自分の心の中を曇りなく隅々まで見ないと》《今後どんな音楽が生まれてくるのか、気長に待ってます》と、まるで感動したかのような反応で最終的にはエールまで送っていた。坂本には信者も多く、まさかこの問題にそういった形で絡んでくるとは夢にも思われていなかったので、とにかく衝撃を受けている人が多いんです」(エンタメ誌ライター)
SNS上の反応を見ると〈どこをどう読んだら泣けるんですか?〉〈泣きたいのはイジめられた障がい者だけ〉と、坂本の“泣いた”という反応に呆然とした反応。さらに〈真摯な文章〉との評にも〈言い訳とバレた後悔を書いてるだけ〉とか、〈文章もふつう〉で、〈どこが真摯?〉と、総ツッコミ。そして特に目立っていたように思われるのが、〈同業者擁護ってことですか〉〈教授には今すぐ撤回してほしい〉〈何か思うのは自由だけどこの問題は静観してほしかった〉と、坂本のイメージまで崩れてしまったかのようなコメントだ。
「ほかのミュージシャンも今回の問題には絡んできていませんでした。裏を返せば、それほど内容が壮絶で擁護できない印象だったということでしょう。もちろん坂本は、才能のある後輩ミュージシャンのことを心配して、あえてコメントした面もあるのだと思います。坂本に同調する声はインスタのフォロワーには多いですが、それでも中には批判的なものも少なくない。やはり、静観していてほしかったというファンの気持ちもわかりますね」(前出・エンタメ誌ライター)
この問題、まだまだ尾を引きそうだ。
(塚田ちひろ)