テリー 球児・好児さんはお元気ですか。あの2人にも昔さんざんいろんなことやってもらって、頭が上がらないです。
おぼん もう球児さんは80歳ですからね。ちょっと歩くと「あぁ、腰が痛え」って言ってますけど。元気は元気ですよ。
テリー 仲いいでしょう。
おぼん いいですよ。昭和のいる・こいるとかね。でも、もうずいぶん亡くなりました。この1年で3組いなくなりましたから。
こぼん 東京丸・京平の丸さん(京丸)でしょう。春風こうた・ふくたのこうちゃんも。
おぼん うちの事務所にいたホームランというコンビの勘太郎も。
テリー でも、芸人さんは死ぬまでやれる仕事じゃないですか。
おぼん まあね。元気なら90でも97でも仕事ありますから。内海桂子さんも死ぬまでやってましたよ。
テリー それこそサラリーマンの方は65とか70で定年になっちゃうけど。
おぼん 芸人はボケない限りできますもん。ボケてても、「おもしろいボケやね」って言われますから。
テリー 2人にも絶対そのぐらいになるまでやってほしいですよ。
おぼん 俺はね、2人でタップダンス踏んでるじゃないですか。長生きしてジジイになったら、ジジイのタップダンスをやりたい。ヨボヨボになりながら。
こぼん 長生きも芸のうちってね。90ぐらいでタップ踏んでたら、おもしろいかなと。
テリー 格好いいよね。そういうのって、ヨーロッパのエンターテインメントの人たちはやってますよね。なんだよ、全然仲悪くないじゃない。
おぼん いやいや(笑)。松鶴家千代若・千代菊師匠っていたじゃないですか。「早くやって、早く帰ろう」の。あの2人が90過ぎの時に、最後の漫才大会に出たんですよ。2人でヨボヨボ出て行って、センターマイクに着くまでに、すごく時間かかる。歩いてるだけで、客がワーッと笑い出すんです。で、やっと着いたと思ったら「早く帰ろう」。ドカーンですよ。
テリー アハハハ!
おぼん それ見て、長生きも芸のうちだなと思って。
こぼん もうね、浅草公会堂でNHKの収録だったんですけど、テレビだからとかって全然関係ない、2人の世界。ずっと自分のペースで歩いて。
テリー 客側もそういうところを楽しまないとね。
おぼん 僕らまだ中途半端な年寄りじゃないですか。これがあと10年、15年生きて、ほんとジイさんになって、2人でフンフンフンってタップ踏んでたら、ウケると思うんですよね。「まだケンカしてます」って。
テリー いいよね、「あいつら、まだやってるよ」って見てるほうも元気出るしね。じゃあ、またライオンをトラに変えに行きますか。
おぼん あれは嫌(笑)。
こぼん 年を考えてもできませんよ。あの時まだ30代だったけど、今もう70超えてますからね。
テリー でも、変わらないでしょう。
おぼん 気持ちは変わらないですよ。でも、やっぱり体がなかなかついていかない。
テリー いや、意外と俺、ついていけると思う。
こぼん じゃあ、やってみましょうか。でも、ハブのプールだけは勘弁してくださいよ(笑)。
◆テリーからひと言
2人にはケンカしながら100歳まで漫才してほしいね。最後にはプロレスみたいに栓抜き持ち出したりしてさ。新しい令和のド突き漫才を作ってよ。