昨季は最終的に首位のオリックスと14ゲーム差、シーズン最終盤で西武が怒涛の連敗を喫したためハナ差で最下位レースに辛勝、ほとんど6位のようなリーグ5位で終了した日本ハム。再建を託されたBIGBOSS・新庄剛志監督(49)は、すでに11月の秋季キャンプから球界の常識をぶち破る様々な練習法を多数ブチ上げ、スポーツ紙の見出しを大きく飾っていた。球団OBの野球評論家・角盈男氏が言う。
「タイプは違うけど、長嶋さんや野村さんと一緒。マスコミをうまく巻き込んでいますよね。それでいて、言葉は悪いけど『単なるバカ』ではない。むしろそういう風に見られがちなイメージを利用して球界内外にチームをアピールしながら、実はまっとうな指導をしていると思います」
例えば秋季キャンプ初日の11月8日、グラウンドに乗り入れたワゴン車の上でバットを突き出し、その高さ(約3.5メートル)を超えずに遠投するよう選手に指示したシーンがあった。絵面のインパクトもあって各媒体がこぞって取り上げていたが、角氏は、
「『ライナーで遠投しろ』と言えば済みますが、選手にすれば非常に漠然とした指示と取れる。ああすることで、目標が非常にわかりやすくなりますからね。もちろん演出的な意味もあるでしょうが、やっていることは理にかなっています」
キャンプを取材した日ハム番記者もこう続ける。
「新庄監督は自分のことを『監督兼外野守備コーチ』と言うほど、外野守備に独自の理論を持っています。この日は他にも、来季の外野レギュラー候補の淺間大基(25)や万波中正(21)に、屋外球場とドーム球場での送球の違いなどをレクチャーするなど、特に重点を置いて指導していました」
はたして新庄流のトンデモ練習法は選手を変えるのか。12月21日発売の「週刊アサヒ芸能」12月30日・1月6日合併号ではさらに詳しくチーム改革に迫り、Bクラスにあえぐ日本ハムが来季どうなるかを大胆予想する。