日本が生んだ世界のメジャーリーガー・イチロー氏と言えば、オリックス時代に日本で通算7回の首位打者を獲ったイチロー氏は、2001年にMLBに旅立ってからも首位打者のタイトルを2回獲得。04年にマークした262安打はMLBでのシーズン最多安打であり、日米通算4367安打という驚異的な数字を叩き出している。
そんなイチロー氏との対戦は心が躍ったと振り返るのが、ロッテ一筋の元プロ野球選手・黒木知宏氏。1998年に最多勝利、最高勝率のタイトルにも輝いた黒木氏がそのエピソードを明かしたのが、YouTubeチャンネル〈野球いっかん!〉の、1月5日付け投稿回でのこと。
動画では、通算では、69打数22安打で、打率「.319」とイチロー氏には少々打ち込まれていることが紹介されている。しかしながら、ピッチャーマウンドからホームベースまでの距離「18.44m」を持ち出し、「どのバッターよりも、対戦してて1番楽しかったですね。(中略)チームの勝利を度外視にしてでも、この選手と『18.44m』でずっと対戦していたいなってずっと思えるような…」と、少年のように瞳を輝かせて語った黒木氏。
ピンチの場面でイチロー氏を迎え、コーチがマウンドにやって来た際、「頼む、ここまで投げさせてくれ」と駄々をこねたこともあったそうで、「絶対、三振取るから」との願いを有言実行に変えた瞬間は、「三振取った時は、今までの人生の中で『よっしゃー!』って本当に思いました」と振り返った黒木氏。
ピッチャーにとって、顔も見たくないバッターの話は聞いたことがあるが、打ち込まれながらも対戦したくなるバッターの話は聞いたことがない。黒木氏がマレなケースであるのか、他のピッチャーにも伺ってみたいところだが、イチロー氏が“ピッチャーを熱くさせるもの”を持っていることは間違いなさそうだ。
(ユーチューブライター・所ひで)