映画「愛がなんだ」は、角田光代氏による究極の片思いを描いた同名小説の映画化で、若い世代を中心に大ヒットを記録した。
岸井は他の女性に思いを寄せる成田凌(28)にゾッコンで振り回される役どころ。随所に2人のラブシーンが盛り込まれているが、映画の公開記念挨拶で、成田がキスシーンのダメ出しをされたことを明かしている。
「一発OKを出した今泉力哉監督の説明では、岸井が『愛がないとか、(私が好きな女性の)代わりっていうのはわかるんだけど、肉体ですら求められてない感じがする』と。そこで再撮すると、今度は『熱量のあるキスシーン』になってしまって『それは違う』となり、(キスの加減を)調整したそうです。女優からキスシーンの再撮を申し出るのは珍しいことですね」(映画関係者)
そのシーンを再現すると──。
部屋の冷蔵庫の前でバックハグする成田。岸井の耳元で「やらせて」と囁き、無言のまま、キスを繰り返しながら、ワンピースのボタン外すと、スルッと脱げていく。
黒いブラジャーとペアのパンティがのぞくも、成田の腕で乳首は見えない。岸井は自ら首を伸ばし、唇を求め合う──。
「そのままベッドに移ったものの、酔っていた成田は勃起せず。しばらくベッドでイチャついているうちに再び欲情した成田が岸井の手を下半身に導くと、うれしそうな笑顔を浮かべて、『なんで今さら勃ってんの?』と優しく言い放つ。そのあとの行為は描かれていませんが、とてもいいシーンでしたね」(映画関係者)
これまで出演した作品では、風呂上がりの濡れた背中や脇乳といった背中ヌードはあるものの、完脱ぎは一切ない。それでいてエロスを表現できるのが岸井の魅力であり、真骨頂だと、映画誌ライターが断言する。
「映画『太陽を掴め』(16年、UNDERDOG FILMS)で魅せた浅香航大(29)との1分間にわたるキスシーンは最高でしたね。ソファに隣同士で座り、軽いキスから始まって、そのうち浅香の太腿の上にまたがり、口を半開きにさせて互いの舌を求めるようにむさぼり合う。まるで本当の恋人同士をのぞき見しているような本気のディープキス。キス1つにしても引き出しの多さを感じましたね。このように熱のこもった演技力が徐々に浸透していき、今年の大ブレイクに繋がったのではないでしょうか」
そんな女優魂を持つ一方で、プライベートをどのように過ごしているのか。写真誌カメラマンによれば、
「コロナ禍の前は、休みになると海外へ一人旅に行くことが多く、プライベートは聞こえてきませんね。女優になったいきさつも『週刊女性』(17年、主婦と生活社)のインタビューに答えたぐらい。神奈川県秦野市出身で、小学生時代から器械体操の選手を目指すも中学時代に辞めてしまった。高校時代に衣食住にかかわる仕事に就きたいと、調理学校やバリスタなどの体験入学を考えていた矢先に、東京で女性カメラマンから声をかけられた縁で、今の事務所に所属したそうです」
安藤サクラ(36)や門脇麦(29)など実力派女優が所属する中、岸井も今や期待される存在で、
「少し前まではえり好みせずにオファーを受けていたけど、最近は敏腕マネージャーと相談しながら出演作品を決めているようです。過去に『妖精とかお化けとか、人間じゃない役をやってみたい』と語っていたので、今後が楽しみです」(カメラマン)
今年のブレイク女優では間違いなくナンバーワン候補に躍り出た岸井ゆきの。脱がないエロスもいいけれど、いずれは“本気の濡れ場”を見せてもらいたいものだ。