今や常勝軍団と名高い「福岡ソフトバンクホークス」だが、「南海」「ダイエー」時代には、20年連続Bクラスの不遇を味わっており、これは日本プロ野球の「連続Bクラス最長記録」である。
その歴史を振り返れば、野村克也氏が監督を退いた翌年の1978年に6位となり、王貞治監督体制がスタートした95年5位、96年6位、97年4位と続き、98年の3位でようやく長いトンネルを抜けている。
翌99年には、ついにリーグ優勝を飾り、中日ドラゴンズとの日本シリーズは4勝2敗で勝利。2000年はリーグ連覇し、日本シリーズでは巨人相手に4勝2敗で敗れたものの、長嶋茂雄監督との「ON対決」は世間の高い関心を集めるなど、王監督の功績は多大なものだった。
昨年までホークスで投手コーチを務めていた倉野信次氏が、元巨人・上原浩治氏のYouTubeチャンネル「上原浩治の雑談魂」に出演(4月25日付け投稿回)。
元プロ野球選手でもあった倉野氏は、97年からホークスでプレーしており、Bクラスを味わった後の「王ホークス」躍進を体感している。
当時、負けても悔やしがらず、さっさと試合後に帰宅してしまう選手が多かったそうで、そんな選手の意識を「勝ちたい!」と高めたのは、王監督の次のような言葉だったという。
「努力が報われないと思っている人は、報われるまで努力していないからだ。それは本当の努力とは言わない。報われるまで努力することが本当の努力なんだ」
この話に感化されたか、上原氏の「地味なトレーニングを頑張れば、派手な結果がついてくるんですよ」に、倉野氏が「名言ですね!」。思わず唸りたくなるような、実に見ごたえのある回だった。
(所ひで/ユーチューブライター)