「巨人三本柱」として活躍した斎藤雅樹氏といえば、最多勝利5回のセ・リーグ記録がある。初タイトルの1989年、そして90年には20勝を挙げており、2年連続は金田正一氏、村山実氏、江川卓氏などと並ぶタイ記録。こと2年目の20勝は苦労の末に獲得したものだと斎藤氏が振り返ったのは、元巨人・上原浩治氏のYouTubeチャンネル〈上原浩治の雑談魂〉、5月5日付け投稿回に出演してのことだ。
「90年は最後、バッタバタ。もう全然、抑えられなくなっちゃって。最後の何試合かは5点、6点取られちゃって…」
20勝目を挙げたシーズン最終戦も、斎藤氏の記憶ではそれなりに得点を許してしまい、リリーフでマウンドに上がったのは水野雄仁氏だった。
「最後、水野が行ったんだよね。そうしたら1アウト三塁にされやがって、1点差で。もしそれでダメだったら、20勝ダメだった。オレ、ベンチで『お前、わかってんだろうな!』って」
そう斎藤氏は回想し、ふんぞり返った仕草でマウンドを見つめていたと告白。
「金太郎、ベンチ見て『斎藤さ~ん、どうしよう~』」といった悲哀が水野氏から伝わってきたと面白おかしく語り、スタジオを笑いの渦に巻き込んだのだった。
水野氏はこの緊迫の場面、どのような心境でマウンドに立っていたのか。ぜひ語ってもらいたい。
(所ひで/ユーチューブライター)