現在、6話まで放送されている、大政絢主演のドラマ「理想ノカレシ」(TBS系)。オリジナル脚本なのだが、最も注目すべきは、人気アイドル・葵に扮している元乃木坂46の堀未央奈だ。
仕事はできるが家の中は取っ散らかり放題のアラサー女子・優芽子(大政)が第1話で、結婚寸前と思っていた恋人にフラれ、初恋の人に瓜二つの光琉(佐藤大樹)に出会う。そして「契約恋愛」するところから、本格的に話がスタート。
その後、優芽子が勤める会社の社長や、彼女の遠縁の弟系男子なども絡み、タイプの違う男性3人から好意を持たれる。小難しいことは考えずにお手軽に恋愛気分に浸れる「王子様育成」ラブストーリーだと、ドラマライターは言う。
「そんな展開で必ず出てくるのが、主役のライバルですよね。葵(堀)は光琉と幼なじみで、『25歳になったらアイドルを辞めて、光琉と結婚する』と日ごろから猛アプローチを仕掛け、引っかき回す役です。7月5日放送のラストシーンでは、葵が優芽子の会社に乗り込んでいき、まさにこれから嵐のような展開がやってくるのか、というところで終了しました」
ここのところ堀は、元アイドルとしては意外な「あざとい属性」の役が続いている。ドラマライターが続ける。
「それを決定づけたのが、21年放送の犬飼貴丈とのダブル主演連ドラ『サレタガワのブルー』(MBS・TBS系)でしょう。堀が演じる新妻は、実は職場の上司と『禁断の関係』で、大胆なベッドシーンにも挑んだ。最初は鈍感だった夫(犬飼)も、妻(堀)の行動や言動に不審感を募らせていきます。が、不貞がバレても猛省するような様子は1ミリもなく、どこまでいっても自分中心の他人任せ。結局は夫が弁護士を立て、妻が慰謝料を払うという条件で離婚が成立するも、すでに新しい男性と付き合い出している、という後味の悪い結末でした。とにかく終始、不快な気持ちにさせるドラマだったと思います」
しかしそれでも「憎めない可愛げ」があるのは、まさに天性のもの。童顔かつ細身で舌足らずな話し方も、そう感じさせる遠因なのかもしれない。コメディーなどにも挑戦しているが、「小悪魔路線」一択で突き進んでほしい。
(島花鈴)