春季キャンプで「凡事徹底」を掲げ、選手に対してほとんど口出ししなかった阪神の藤川球児監督に、阪神担当記者たちは頭を抱えている。
「藤川監督はコメントしてくれても『今の話はナシ』だとか、ピシャリとやられることが多い。しかも選手には、これといって目立った指導をしない。話題に事欠かない昨年までとは大違いで、今年の阪神は本当にネタに困っていました」(スポーツ紙記者)
監督のコメントがダメなら、せめてコーチ陣に…となるが、藤川監督は組閣段階でヘッドコーチを置かないことを明言した。
「各部門にチーフコーチを置いて、直接監督に話を持っていく。ストレートに状況が監督に伝わるといえば聞こえはいいですが、宮本慎也さんなど多くの重鎮に声をかけて全て断られ、ヘッドコーチを置けなかった、というのが実際のところ。その結果、チームを引き締める鬼軍曹が不在どころか、全てイエスマンのコーチ陣になってしまいました」(前出・スポーツ紙記者)
そんな中、担当記者たちが頼りにしたのは、やはり岡田彰布オーナー付顧問だった。
「春季キャンプ訪問時の『小言』に助けられました。それもやたらと機嫌がよくて…。藤川新体制を見て、何か思うところがあったのでは」(前出・スポーツ紙記者)
コーチ歴がない藤川監督のペナントレースは、どんな道のりを行くことになるのか。
(小田龍司)