オカルトファンが毎年楽しみにしているテレビ東京の心霊番組「真夏の絶恐映像 日本で一番コワい夜」。同番組は人気だった「最恐映像ノンストップ」に代わる新たな心霊番組として昨年スタートし、今年も7月13日に放送された。
番組の概要を、テレビ誌記者が解説する。
「心霊スポットを訪れて検証したり、霊らしきものが映り込んだホームビデオを紹介したり、また『因縁物』と称して呪われた品を取り上げるなど、心霊番組としてはオーソドックスな構成です。実際にあった怖い話を元にした、再現ドラマもありました。ただ、ホームビデオはCG処理されているという指摘が出たり、心霊スポット訪問ではヤラセが疑われるなど、ツッコミどころがあちこちに…という面もありました。ファンはそんな部分も含めて、まるごと楽しんでいるようですが」
今年もそんな「疑惑のシーン」を探し出そうと、意気込んで見たファンも多いという。
ところが、心霊現象よりもさらに恐ろしい現実が待っていたのである。
番組では「静岡絶恐ツアー」として廃ホテルを訪れ、検証を行った。さらに都内最恐の怪奇物件を取り上げ、劇団の稽古が行われる都内のスタジオを調査。
なんとこの2カ所とも、わずか2日前に放送された「口を揃えた怖い話★47都道府県最恐スポット&ついに映った!!スタジオ大パニック」(TBS系)で紹介されたばかりだったのだ。まさに、丸かぶりである。
これに視聴者も敏感に反応。「つい先日の心霊番組で紹介されていたけど、また出てる。2つの番組は同じ局だっけ。それならいいけど、違う局なら問題じゃないのか」「同じ制作会社が作ったのかな」などと問題視する声が上がったのだ。
丸かぶりしただけでも絶恐モノだが、テレビ東京の調査がTBSに比べて甘かったことも、騒動に拍車をかけた。前出のテレビ誌記者が、両番組を比較する。
「静岡の廃ホテルについて、TBSは実名を出していましたが、テレ東は隠したまま。また、このホテルには女性の霊が出る呪われた部屋があるということで、TBSはその噂を元に部屋を調査しました。一方のテレ東は、噂にすら触れていません。もちろん、部屋にも行っていない。TBSに比べて、かなりスケールダウンしていましたね」
わずか2日しか放送日が違わない心霊番組で、なぜこのような怪奇現象が起きたのか。制作スタッフが霊に呼ばれた…としか考えられないのである。