1991年の湾岸戦争の時に「たのしいムーミン一家」を放送し、8月29日、北朝鮮によるミサイル発射のときは「けものフレンズ」をオンエアするテレビ東京が、またもや伝説を作ってくれた。
「9月25日、小池百合子東京都知事が、上野動物園の赤ちゃんパンダの名前が『香香』(シャンシャン)と決まったことを発表。各局もその会見をワイドショーで生中継していましたが、実はどの局も、一足先に名前が決まったことを速報テロップで伝えていたのです。そのフライング速報の時間を10月1日の『アッコにおまかせ!』(TBS系)で比較していたのですが、テレ東だけとんでもない遅さだったのです」(芸能ライター)
同番組によればフジテレビは会見の16分前、TBSは17分前、テレビ朝日は1時間10分前、日本テレビは1時間21分前、NHKに至っては会見の2時間9分前に速報で紹介していたという。
だが、テレ東だけはそんなフライング速報はなく、会見から3時間9分後に伝えたというのだ。
では会見をしていた昼間2時、テレ東は何をしていたのか。
「2005年に公開された映画『ルームメイト2』が放映されていました。同居人の看護士がとんでもない裏の顔を持っていたというホラーものです。平日お昼のテレ東は、映画ファンにとっては必見の映画の時間なのです」(前出・芸能ライター)
それにしても、01年の9.11同時多発テロの際は旅番組を流し、20年東京五輪決定のニュースが各局一斉に報じた時には通販番組で、ダンシングストーンペンダントの紹介をしていたテレ東。そのブレない姿勢はどこから来るものなのか?
「テレ東も、別にそうしたくてそうしているのではありません。この局には報道系の人材があまり充実していない。総理に張り付く番記者も、入社1年目からいきなり任せられるようなところですからね」(業界関係者)
だが、暗くなるようなニュースを各社こぞって伝えている時にテレ東が通常編成だとなぜかやはりホッとする。今後も変わらぬテレ東であってほしいものだ。
(魚住新司)