10月17日。この頃からいつも以上にジュテを見守るため、時間があると様子を確認していた。
朝6時、ベッドで静かにしていたジュテを抱えて1階に降りたら、夜中に用意しておいた、焼いたカツオとマグロが減っていた。カリカリを目の前に出したら、ゆっくりだけど、食べる。この調子で食べ続けてくれることを祈る。
便は小さめ4個が、おからの猫砂に隠れていた。猫の便はそれぞれで、不思議なことに3匹の誰のものか、見ただけでわかる。ジュテのは病気になる前から小さめでコロコロしていたが、量が減り、細い便が多くなった気がした。動物病院の先生によると、腫瘍が腸を圧迫して出にくくなったり、細くなったりすることがあるという。
ガトーはというと、時に人間並みに太くて、柔らかめのが何本か絡まってよじれたような形になっていることがある。クールボーイは細くて長めと、コロコロが混在する。ニオイもそれぞれ。ジュテはほとんどしないが、弟猫たちのはきつい。特にクールのものは、ちょっと顔をそむけたくなるほどだ。
この便4個は、間違いなくジュテのものだろう。
その後、ジュテはベッドで寝ていたが、11時半、気がついたらカリカリを2カ所で戻していた。この日は日曜で、動物病院がお休み。補液の注入には出かけないが、翌日は補液とともに、吐き止めの処方もしてもらった方がいいようだ。
13時、抱っこし、口を開かせてステロイドの錠剤を飲ませる。17時に焼いたシャケを食べさせる。盛り上がった猫砂のトイレもチェックすると、ジュテのは少量でこんもりしている。それがガトーだと大量にドバッと、散らばっていることもある。クールは固まると、平べったく、真ん中が尖がっている。ニオイも異なる。アンモニア臭がいちばん強いのは、ガトー。このオシッコは間違いなく、ジュテのものだ。
18時、2階でカリカリを食べ、それでは足りなかったのか、降りてきてシャケ、一緒にあげた銀のスプーンの缶詰はニオイをかぐだけかいで、食べない。それから仮眠。19時にシャケ、カツオ。そのままにしておいた缶詰は食べない。その代わり、床にこぼれていたカリカリを一個一個拾って食べている。拾い食いはジュテの癖でもある。
20時、突然、缶詰をムシャムシャという感じで食べ始めた。どうした? それから浴槽の前に置いてある、洗面器の水をガブガブ。21時、残っていたシャケを完食したので、また焼いてあげたら食べている。
22時、2階でカリカリ、下で缶詰、さらにシャケ、2階でまたカリカリ。
夜中、ベッドの上とリビングのテーブル横に、大量に吐いている。ガトーもかなりの量のカリカリを食べていたので、どっちのかがわからない。ガトーも思いっきり戻すことがあるから…。これは多分、ジュテ?
翌18日も、ジュテの様子を一日中、見ながら過ごした。13時に動物病院に出かけて補液を入れてもらう。帰ってきてしばらくしてから、ゆっちゃんが「ジュテのお腹の辺で水がタプタプしている」という。嫌な予感。
病院に電話して確認すると、補液がお腹の方に回ることがあるそうで、心配ないとのこと。ホッとした。この日は夜中に膝抱っこをしたら、30分近く動こうとしない。根負けしてジュテを抱えたまま居眠りしてしまった。
19日朝、また膝抱っこをせがまれる。午前中にステロイドの錠剤を飲ませて、午後は青森まで仕事で出かけた。帰りは20日の夜になる。心配は尽きないが、全てゆっちゃんに任せて家を出た。
(峯田淳/コラムニスト)