お笑いコンビ「くりぃむしちゅー」は今や、押しも押されもせぬ売れっ子かつ大物のMCだ。バラエティー番組「ウンナンの気分は上々。」(TBS系)の01年9月28日放送の罰ゲームを機に、コンビ名を変更したという経緯がある。
その「海砂利水魚」時代はというと、これがテレビ業界では「浮いた存在」だったというのだ。
そんな2人のかつての行状を明かしたのは、ダチョウ倶楽部の肥後克広である。9月21日に、トークバラエティー番組「太田上田」(中京テレビ)のYouTubeチャンネルに出演すると、
「モノマネ番組で(海砂利水魚と)一緒になって。ザックリ言うと(楽屋が)大部屋なんだけど、本格的なモノマネ屋さん、それとアーティストみたいな…で、あとはウチらみたいな『お笑いです』っていうのがいるんだけど、(海砂利水魚は)誰とも接しない」
これは不定期放送の「ものまね王座歌合戦」(フジテレビ系)でのことで、コロッケ、ビジーフォー、栗田貫一、清水アキラといった「ものまね四天王」を生み、32.3%の高視聴率を叩き出したこともある番組だ。
90年代、そんな華々しい番組に幾度となく出演した海砂利水魚は、番組と共演者に馴染めず、浮いていたとは…。その理由を語るのは、お笑い番組を手掛ける放送作家である。
「海砂利水魚に限らず、アンタッチャブル、U-turnの土田晃之といった若手は当時、バラエティー番組に出演しても、映るたびに仏頂面だったのは、業界で有名な話。『ボキャブラ天国』MCのタモリやヒロミのギャグに笑ったら、『オレらセンスないと視聴者に思われる』といった勘違いもあり、後にヒロミもそう指摘しています。ダウンタウンの影響を受けた彼ら世代にとって、センスはとても大事で、テレビで万人ウケする笑いと二分していたところがある。そんな彼らも、今ではテレビに出れば大笑いしていますからね」
時代の潮流もあったのか、今の若手とはだいぶ違った世界に身を置いていたのだ。
(所ひで/ユーチューブライター)